君となら (ページ4)

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だからこそ②　　　ninoai ページ4

＠行きつけのご飯やさん

俺の方が先に到着したものだから
昨日謎のメッセージを送ったやつはちゃんと来るのか
そもそも無事なのか
あれから何通もメッセージを送るも一向に既読にならない
俺は1日そんな不安を抱えていた

え？大袈裟だって？

いやいや、こいつは結構ひねくれやさんだからね
俺が気がついてあげなきゃなんだよ
どんなに小さいSOSも俺が見つけてあげるんだ

長い付き合いだからこそ、ね

「お待たせしましたあー」

間延びした少し高めの声

ついに待人来る、だ

「よかった、お前ちゃんと無事なんだな。もうそれだけで安心だわ」

「？無事ですけど、何でスカ急に。変なアイバさんですね」

そして冒頭である。
「昨日のメッセージはなんだったの？暗号みたいなやつ」

「え…解読できませんでした？なんだよもー伝わってないのお」

「いやいや、無理だろ脈略なさすぎるし、夜中だし、お前全然既読つかねえし」

「えー、昨日夜中にやってるドキュメントで感謝を伝えたい人ってのやってたんだよ。
俺それ見てて、んで送った」

「？？？？」

「だーかーらー！”ありがとう”ってことなの！夜中に思いついた人がアナタだったの」

「へ？あれ”ありがとう”なの？」

ちょっと口を尖らせ

俯き気味でビールを煽るこいつ

そんな一面もあるのかと

幼なじみだからこそ、たまには思っていること伝えてみてもいいかもね

「かず、俺もいつも”ありがとう”」

ますます口が尖ってるし、
背中を丸めて猫背になってるし
でもほんのり耳が赤くなってる

こいつ、照れてやんの

だからこそ完