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いつもの道で��. yama ページ1
駅からの帰り道
君の好きなベーカリーの前を通る
君の好きなコッペパン、まだ残っているだろうか。
買って帰ったら、僕の好きな蕩けるような君の笑顔が見れるだろうか。
カランコロン…
「いらっしゃいませ！」
君の笑顔が見たいから、僕はついつい寄り道をする
「コッペパン、もうすぐ焼きあがりますよ」
横から店員さんに声をかけられる
寄り道をしすぎて、とうとう顔を覚えられたらしい
きっと、裏で”コッペパン”とか”コッペパンマン”とか”コペリーマン”とか
あだ名が付いているだろうと、想像してみる
少し悔しい気がして、今日はいつもと違うんだぞ、
コッペパン以外も買うんだぞ、と思い色々物色する
コッペパンが焼き上がったらしい
どのパンを見ても、美味しそうだなの前に
君はどれが好きかな
これを食べたらどんな顔をするのかな
と、相も変わらず君のことが頭に浮かぶ
カランコロン…
「しょおくん」
来客を知らせるベルがなったあと、
少し舌足らずで、無垢な君の声がした
……ような気がしたんだ
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作者名：ame | 作成日時：2020年5月25日 0時
