第6話 ページ8
残念ながら多分そうだったらしい。実に愛情表現が不器用なお兄ちゃんだなあと思う。意識が戻った彼から少しの話を聞き、絶対安静を命じてから私は来た道を戻っていた。
「それはともかく、ウォーカーくんが
処分とか下るのだろうか。とにかくいったんウォーカーくんのところへ行って詳しく話を聞かないと。そんなことを考えながら私は足を速め…いや、猛ダッシュした。
「ちょっとまって、どういうこと?」
ウォーカーくんがいるであろう場所に魔力をたどってたどり着いたのはいいものの。そこに広がっていたのは想像を絶する光景だった。魔返しの鏡をぶち割りマッシュ・バーンデッドがさっきの金髪トゲトゲ男に顔面パンチを決め込んでいた。
うん?
っていうかとりあえずセル・ウォーとか言う男に私の魔法をお見舞いする。
「ウェザリア・サニーレーザー」
「さっきの神覚者か…まあ僕の表皮はやぶれな」
バシュッ
小気味よい音を立ててセル・ウォーと名乗った男の肌に着弾した私の魔法は、確実にそいつの頬を焼いていた。
「な…ま、まあいい。今日は思わぬ収穫だ…君に出会えたからね…僕の名前はセル・ウォー。急用を思い出したから帰るよ。まあ、またすぐに会うことになると思うけどね。バイバイ」
追撃をかけようと思ったところで奴の背後から手のようなものが現れ、そのままそいつは消えていった。
「帰ってくれるなら帰ってくれるで、ありがたいな」
そういう少年、マッシュ・バーンデッドに私はやっと声をかける。
「あなたがマッシュ・バーンデッドであっているかな?」
「あ、はい…僕がマッシュ・バーンデッドですけど…」
「さっきはあのセル・ウォーとかいうやつを止めてくれてありがとう。ところであなた、魔法が使えないってバレちゃったけど、大丈夫?」
「え…?いいいいいいいい…いや魔法…ででですけど」
あきらかに動揺しまくっている。それじゃ隠せる嘘も隠せないよ…。
「Aさん!?どうしてここに…」
「フィンくん、久しぶりだね。元気にしてた?私今年はここの非常勤講師をやってるんだよ」
「フィンお前まさかこの美女と知り合いなのか!?まままままさかかかか彼女か!?」
「違うよドットくん!?Aさんは兄さまの中等部時代の友達で…」
「まあそんな感じかな…?」
「あばばばばばば」
マッシュ・バーンデッドは動揺していた。
158人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヒスイ - 私もハイキューの映画見に行きました! (3月2日 14時) (レス) @page17 id: 5e58244371 (このIDを非表示/違反報告)
りこまる - あ、間違えました、同じなんですか? (2月13日 20時) (レス) id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
りこまる - コメント失礼します!好きな作品同士のクロスオーバー最高です!あと質問です!夢主ちゃんの容姿って前世と今世って同じなんですな? (2月13日 1時) (レス) @page5 id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
蓮月 - 好きな作品のクロスオーバー✨とても面白いです! (2月12日 21時) (レス) @page5 id: ffc93dad91 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:魔桃 | 作成日時:2024年2月11日 17時