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第5話 ページ7

「ふうん、さすがにバレるか…流石は神覚者といったところだ」


いかにもな「強者の余裕」を見せつけるかのような態度にわずかに顔をしかめる。あと恰好が何だかダサい。あのトゲトゲなに?痛くないのかな。ピアス的なのもなんかあれである。


「そんなしょーもない魔力の抑え方でバレないと思ってる方がおかしいよ。ああもしかして、これがなめられてるってやつかな」


「お前…僕に向かってそんな口の利き方…!!」


当り前だ。こんな魔力制限、なんてことない。ただ丸出しにされている魔力よりほんの少しだけ見分けにくいというだけで。だって、あの人の魔力制限は、もっと______


あの人、って誰?


ふっと沸き上がった自分の思考とそれに対する疑問を今はいったんわきに置く。


「さあ?私はあなたがいる支配体系に組み込まれた人間じゃないから、貴方より偉いも偉くないもないと思うよ。でもまあ、あなたが無邪気な深淵(イノセントゼロ)の部下だっていうのは間違いなさそうだね。一応聞くけど、何しに来たの?」


袖に隠して構えていた杖を抜き放って問う私にそいつはけらけらと笑って答えた。


「怖いなあ、僕はただ探しているだけなんだ、お父様の命で、とっても大事な探し物をね」


「そう。なんにせよあなたを逃がす選択肢はない」


「おっとここで戦う気かい、僕はまだやることがあるから神覚者の相手をして疲れるなんてことはしたくないんだ。じゃあ僕は行くよ、ああまだ名前を言っていなかったね。僕はセル・ウォー。じゃあまたね、空の神杖(スカイケイン)さん」


「待て!」


瞬時に魔法で攻撃するも、かすかに敵の血を床に落としただけでそいつはすぐに消えてしまった。


「やばいね。はやくレインくんに伝えなきゃ」


とりあえず先ほど案内した部屋まで急いで戻ると、緑髪の少年が倒れていた。瀕死であった。


「もしもーし。生きてるかな?」


返事はなし。呼吸はしてる。今から保健室に連れて行った方がいいかな。とりあえず気絶した少年を担いで急ぎ保健室に向かった。






「これでよし、っと。安静にしてるんだよ。それにしてもひどい怪我だね、そんなにマッシュ・バーンデッドの仲間たちは強かったのかな」


独り言のようにつぶやいたことばに、カッスカスの声で返事があった。


「いや違う…これは、神覚者に…」


レインくん、まさか弟を傷つけられた怒りで過剰に攻撃してないよね…?

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ヒスイ - 私もハイキューの映画見に行きました! (3月2日 14時) (レス) @page17 id: 5e58244371 (このIDを非表示/違反報告)
りこまる - あ、間違えました、同じなんですか? (2月13日 20時) (レス) id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
りこまる - コメント失礼します!好きな作品同士のクロスオーバー最高です!あと質問です!夢主ちゃんの容姿って前世と今世って同じなんですな? (2月13日 1時) (レス) @page5 id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
蓮月 - 好きな作品のクロスオーバー✨とても面白いです! (2月12日 21時) (レス) @page5 id: ffc93dad91 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:魔桃 | 作成日時:2024年2月11日 17時

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