第13話 ページ17
「A」
重くなりかけた空気を止めるようなタイミングでオーターさんがいつもよりほんの少しだけやや申し訳なさげな顔で私に声をかけてきた。
「先程はお前の意見を無下にするような形になってしまった。規則は規則だ、守るためにある。だから意見を曲げることはこれからもないが…お前自身を否定したかったわけじゃない、ということだけわかっていて欲しい」
「大丈夫です、オーターさんならそれを言うのが当たり前です。私が困っている人がいたら絶対に手を差し伸べてしまうのと同じくらい」
その返答にオーターさんはほっとしたようだった。
「それならいい。だが…少し疑問にも思ったんだ、他のことならばお前が守ろうとするのもわかるが、魔法不全者を…魔法が使えないものを魔法を誰よりも愛してやまないお前が庇うのは、少し意外だった」
あぁ、なるほど私はそういう人だと思われていたのか。
「確かに魔法はなんでも大好きですよ。でも、魔法使いまで全て好きというわけではありません。魔法使いみんなが善人では無い。それなら
魔法が好きなことと魔法が使えない人間を差別するのは別の話です、と私は締めくくる。
「だが、下手すれば魔法不全者を匿ったとして既存の法の下ではお前にも罰が与えられる。そうなっては魔法の研究もなにもないだろう」
それは。確かにそうなのだけれども。私はどうしても、困っている人がいたら、助けを求めている人がいるならば、手をさしのべなければと思ってしまうのだ。自分でも、そこまでする理由は、上手く言えない。わからない。ただ、そうありたいと、どんな思いよりも強く思っている。
「そうですね。私も、どうしてそこまでするのか、よくわからないです。…でもそれが私なんですよ」
このことについて考えようとすると、頭が痛む。考えるなとまるで世界に止められているかのように。
「はい、A。とりあえず家帰るよ〜」
相変わらず空気を読まない父によって思考をぶった切られた私は思わずものすっごく嫌そうな顔をしてしまった。
「そんな顔しても変わらないよ、君たちが話している間にぼくはウォールバーグ校長に連絡して許可を貰ったからね、さすがに校長の言葉を無下にはしないよね？」
父にしてやられた…。
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ヒスイ - 私もハイキューの映画見に行きました！ (3月2日 14時) (
レス) @page17 id: 5e58244371 (このIDを非表示/違反報告)
りこまる - あ、間違えました、同じなんですか？ (2月13日 20時) (レス) id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
りこまる - コメント失礼します！好きな作品同士のクロスオーバー最高です！あと質問です！夢主ちゃんの容姿って前世と今世って同じなんですな？ (2月13日 1時) (レス) @page5 id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
蓮月 - 好きな作品のクロスオーバー✨とても面白いです！ (2月12日 21時) (レス) @page5 id: ffc93dad91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魔桃 | 作成日時：2024年2月11日 17時
