第12話 ページ15
尋問がお開きとなったあと。学校へと早々に戻ったウォールバーグ校長先生とレインくんを横目に、私はまだ魔法局にいた。
「あのねパパ」
「なあにA?」
「私も学校戻りたいんだけど…」
「やーだよ、今年からAがイーストンの教師も兼任することになっちゃったから家に人がマジで居ないんだよ…パパは寂しい…お願いだからちょっとは家に帰ってきて!ライザが家を爆破しまくるから修理が大変なんだよ…」
「お姉ちゃんが壊した家くらい自分で直せないわけないよね…?嘘つかないでパパ」
図星だったらしく押し黙る父を横目に私は同僚に向き直る。
「お見苦しいところをお見せして申し訳ないです…」
そう言うとソフィナさんは楽しげに笑う。
「いえいえ、エリザベスさんが神覚者でいらした頃もそれはもうフェルトさんが全力で彼女の執務室まで遊びに来ていましたので、どちらかと言えば懐かしいですよ」
「あれ遊びに来てたのか…??魔法局への当てつけじゃなく?」
「まぁ、あれだ。エリザベスが
「Aが人の注目を集めるのが嫌いなのわかっていてライザの時のように突撃してきたらそれはもう父親としてダメでしょう」
ソフィナさんの返答にレナトスさん、ライオさん、カルドさんが苦笑まじりに話す。……
「エリザベスは今どうしてる?神覚者の座をお前に引き継いでから姿を全く見ていないんだが」
そう問うライオさんに、私ではなくパパが楽しげに答えた。
「神覚者の仕事の代わりに毎日実験三昧だよ、一日二回はあの子の研究小屋がぶっ壊れる音がする」
そうですか、と答えたのはライオさんではなくカルドさんだった。
「ライザが元気そうでよかったです」
言葉には出さずとも、姉と仕事をしたことがある神覚者達の気持ちはカルドさんと同じようだった。
「まさかあんなことになるなんて、誰も思いませんでしたからね…」
「あぁ、あの時神覚者の中ではこのオレに次いで強かった彼女が、まさか魔力が枯渇する難病にかかるなんてな…」
当時最強格の神覚者だった姉は2年前、魔力が消える難病を発症し、それが原因で神覚者を自らの意思で引退した。
ただし、自分が抜けることで発生する穴を塞ぐため、同じ固有魔法を持つ妹を、自分の後任に任命して。
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ヒスイ - 私もハイキューの映画見に行きました! (3月2日 14時) (レス) @page17 id: 5e58244371 (このIDを非表示/違反報告)
りこまる - あ、間違えました、同じなんですか? (2月13日 20時) (レス) id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
りこまる - コメント失礼します!好きな作品同士のクロスオーバー最高です!あと質問です!夢主ちゃんの容姿って前世と今世って同じなんですな? (2月13日 1時) (レス) @page5 id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
蓮月 - 好きな作品のクロスオーバー✨とても面白いです! (2月12日 21時) (レス) @page5 id: ffc93dad91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魔桃 | 作成日時:2024年2月11日 17時