Episode17 ページ19
「ハンドラー·ワンより戦隊各位。レーダーに敵影を捕捉。敵主力は近接猟兵型、戦車型の混成部隊、並びに対戦車砲兵型の随伴が____」
繋いできたハンドラーに被せるようにシンは言う。
「把握しています、ハンドラー·ワン。ポイント四七八にて迎撃準備」
「あ·····了解です、アンダーテイカー。」
まごつきながらも返答するハンドラーの声を聞いて思う。やっぱり、私達だけの方が早いわね。【死神の加護】と私の作戦立案があれば。
「アンダーテイカー。ガンスリンガー、配置についたよ」
「ラフィングフォックスよりアンダーテイカー。第三小隊も同じく。」
『フローラルキラーよりアンダーテイカーへ。第七小隊も完了よ』
そう告げたところでハンドラーが言った。
「アンダーテイカー。ガンスリンガーの配置を、ガンスリンガーから三時方向距離五○○の位置に移してください。そこからだと隠れますが、高台があります。稜線射撃になりますし、射界が広く取れるはずです」
「確認します。·····ガンスリンガー、その位置からは見えるか?」
「待って、十秒頂戴。·····うん、確かにある。移動するよ」
「主攻である第一小隊、第七小隊とはほぼ逆方向の位置取りになります。アンダーテイカー及びフローラルキラーの基本戦術である撹乱からの各個撃破に際し、戦闘序盤の本隊位置の欺瞞にも繋がるかと」
へ〜ぇ。面白いじゃない。やっぱりただの善良なだけの白ブタとは違うみたいね。頭も回るようだし…
『ふぅん。つまりは囮ってことね。壁の中のお姫様なのにまぁ大したこと考えるものね』
私の若干きついとも取れる言葉に責められたと勘違いしたのかハンドラーは慌てたように言う。
「·····戦車型、対戦車砲兵型は仰角がとれません。高台にいるガンスリンガーを直接砲撃はできませんし、砲撃位置変更時にも周辺の地形が遮蔽になりますから………」
『勘違いしないで。悪くない案よ。そうでしょ、ガンスリンガー。』
「みんなの援けになるなら何だってするよ」
謝罪めいた口調で言うハンドラーに対して返した言葉にクレナははきと答えるも、打って変わってそっけなくハンドラーに言葉を返す。
「新しい地図でも見つけたの?便利だね」
全く…クレナは多分この戦隊の中で1番ハンドラーへのあたりがキツイ。つまりは1番白ブタを憎んでいるということだ。まぁ、あんなことをされたらそうなって当然だけれども。
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明理(プロフ) - 名前変換できるようにしてくださいぃぃぃぃ!お願いしますっ!!! (2022年1月13日 19時) (レス) @page3 id: 0be17a4bd3 (このIDを非表示/違反報告)
わん、 - 名前変換できるようにしてくれると嬉しいです〜 (2021年11月29日 9時) (レス) id: 881e047310 (このIDを非表示/違反報告)
虚(プロフ) - 86エイティシックスの小説はなかなかないので面白かったです!リクエストでシンとアイリスが幼児化(記憶無し)して可愛がられたり、逆に記憶ありで可愛がられてワタワタするのも見てみたいです!続きお待ちしております! (2021年10月12日 23時) (レス) id: 84abc4118b (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 86 エイティシックスの夢小説やっと見つけた!続きめっちゃ気になります!頑張って下さい! (2021年8月1日 8時) (レス) id: 69d7d22715 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まっふるもふもふ x他1人 | 作成日時:2021年5月5日 8時