リョウさん ページ21
リョウ『あーー疲れた！！』
「週末ってこともあってかなり混みましたね〜」
リョウ『うん、今日キッチン料理遅れてごめんね』
「いやいや、私こそ料理出すの遅れてしまいましたし」
ここ最近
バイト終わりにリョウさんと一緒に帰る事が増えた
最近大学の近くに引っ越したみたいで
夜の道を1人で帰るのは危険だと
私の住んでるマンションの目の前まで送ってくれる
リョウさんは本当に優しい
バイト中も
私だけじゃなくて他の人にも常に気を配ってくれて、仕事も出来て、しかもかっこいい。
リョウさんを嫌っている人は見た事がない。
みんなから慕われてる存在だ
その優しさが今の私の心にジーンと染みる
リョウ『今月シフトかなり詰め込んでるみたいだけど、大丈夫？』
「あ…はい！今月は、頑張ろうかなーと笑」
リョウ『んー。大丈夫なら俺はなにも言わないけど、Aはキツいとき程頑張っちゃうでしょ？』
「…そう、かもしれないですね、笑」
リョウ『最近休憩中も勉強してるし。
俺からはちょっと頑張り過ぎに見えるな
…もし悩んでる事とか嫌なことがあったんなら
俺でよければいつでも聞くから』
そう言って
優しい笑顔で頭をポンポン撫でられる
その時
いつも帰り際に私の頭をくしゃくしゃ撫でる汐恩と
今のリョウさんが重なって見えて
これまでずっと我慢していた涙が
リョウさんの暖かい手によって
溢れるように流れていく
「すいませんなんか私…なんでもないんです」
ポロポロと落ちていく涙を必死で堪えようと空を見上げた
リョウ『少し休むことも大切だと思うよ
今のAは特に。』
深掘りせずそれだけ言って優しく私に微笑んだ
「…はい。すいませんなんか急に、」
リョウ『…そんな俺に頭撫でられるの嫌だった？ごめんな？笑』
「あははっ許しません笑」
リョウ『それはまいったなぁ笑
じゃあ今度何か奢るからそれで勘弁してください！！』
「冗談です笑 …でも奢ってくださいね？笑」
リョウ『Aはいつも優等生なのにそういうところだけはちゃっかりしてるよなぁ笑
わかったわかった笑』
私が笑顔でいられるように
わざとふざけてくれるリョウさんは本当に気遣いの人だなぁ
その日から
リョウさんと一緒にいる日が増えていくごとに
私の心の穴が少し埋まっていく気がした
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luvchim(プロフ) - 初めまして。結末を知っていても、何度読んでも涙で前に進めません。とっても良いお話をありがとうございます。何度も読み直してます。大好きなお話の一つになりました。ありがとうございます！！ (2021年1月19日 16時) (
レス) id: 1634567e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：s.a.o | 作成日時：2020年4月2日 2時
