妹君と今剣 ページ43
翌朝、俺は今剣を呼びに向かった
昨晩は彼等に食事と湯浴みをさせ寝させた
彼等はすぐ眠りについていた
今剣は縄を解く俺の腕に噛み付き続けていた
犬公か
『今剣、俺に噛み付くのは構わないが...香姫には噛み付くな』
再三注意し、今剣を香姫の部屋に連れていく
本当は連れていくのは嫌だが...香姫が今剣を
えらく気に入ってしまった
『香姫、今剣を連れてきた』
香姫「ありがとうございます。兄様..今剣だけ部屋にお通しして下さい」
『...わかった』
部屋の扉を開け今剣を入れる
『行け』
今剣はしばらく俺を睨んでいたが、やがてフラフラと部屋の中へ足を進み入れた
『心配だな.....待つか』
俺は香姫が心配になり、その場で待つ事にした
───────────────────
香姫side
今剣さまは入って来てすぐ立ち止まりました
「もう少し、こちらに来てください」
今剣「...」
言っても、彼は黙って止まっている
「今剣さま、お話をしてくれますか?」
今剣「あなたに、はなすことなどなにもありません」
「では、私のお話相手になって頂けます?」
今剣「...」
今剣さまは黙って少し頷いた
「私、生まれた時から身体が弱く、ほとんどを床で過ごしています...ですから、あなたと遊びたいと思ったので、呼んだのです。今剣さま」
今剣「あなたはからだがよわいのですか」
「えぇ」
今剣「...あいつは、あのおとこは..とてもげんきでしたけど」
「フフッ、兄様は昔から元気が良いのです。あまり病も患わないのですよ」
袂で口元を隠して笑う
「兄様は私とは違い、お身体が強くて...昔からやんちゃしてはお世話役の翡翠に怒られておりました。私が病に伏した時は、必ず顔を出してくれたり..少し調子がよければ、馬を走らせ色々なところに連れて行ってくれるのです」
今剣「..」
「今剣さまは源義経様の守り刀なのですよね」
問うと、今剣さまは顔を強ばらせた
そして先程までの表情とは打って変わって
酷く冷たい視線で私を睨みつけてきた
今剣「あのかたのなまえを、くちにするな!」
「あ..」
今剣「きさまのようなやつが、よしつねこうをかたるでない!」
「申し訳ございません、今剣さま..私は」
今剣さまに謝ろうと伸ばした手を、彼は思い切り噛み付いた
「っ..」
痛みに顔を歪める。兄様を呼ぼうとしたけれど
きっと知られてしまえば兄様は二度と今剣さまを
この部屋に近づけないだろう
「今..剣さま、手をっ....」
何を言っても、彼は離さなかった
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風船ガム - ゆーきゃんさん» そうかもしれないですね!...そうですね!!涙っ...!?( ´・ω・`)っ□ドウゾ (2017年10月28日 8時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
ゆーきゃん - 夢主君があげた加州へのプレゼントって安定 ですかね?それと、源氏兄弟の所で涙が…っ! (2017年10月27日 3時) (レス) id: 6bedaa0e38 (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 天使の声さん» ありがとうございます!面白いですか!!いやはや、やる気が出ますね...更新頑張ります!! (2017年10月26日 17時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
天使の声 - 夢主君かっこいいです、それにとっても面白いです!更新頑張ってください! (2017年10月26日 7時) (レス) id: 906f6caeee (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 湖@清光可愛い!!!さん» ありがとうございます!膝丸は後少しです!!そうです、そうなんです。良くいるふくよかな豪族的な感じです。あの、めちゃくちゃ自己中な感じの...早く倒します!!更新頑張ります! (2017年10月24日 18時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風船ガム | 作成日時:2017年10月15日 10時