ブラック潰しは引退だ【刀剣乱舞】

数百年前の我等が主 ページ40

時は遡る事数百年前..

名高い陰陽師で貴族の明家に、何十年に1人の逸材を持って生まれた赤子がいた



赤子の名前はA
彼は後に、それからの世を創るレールを残す









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『〜♪』

町を歩くのは、直衣に身を包んだ青年
長い髪は一つに束ねられており、その色は彩やかに輝く金のかかった茶髪


『あぁ、良い日だ..』


賑やかな町の様子に細められた瞳は紅い

「若、いい加減にしてください」

『んー、もう少し』

「若！！」

怒鳴ったのは俺のお付、俊

『あーあー、わかったよ...全く』

せっかく香姫の為に土産でも買おうと思ったのに




「....今日は香姫様の体調が宜しい様ですよ」


ため息を付きながら歩いてたら俊が言ってきた

『本当か！』

「えぇ」

その言葉を聞いて、俺は早足で屋敷へと戻った









──────────
香姫は生まれつき身体が弱かった
床に伏す事が多く、俺とは反対だ


屋敷に戻ったら、世話役の翡翠が煩かったが
無視だ..俺は香姫の部屋を開ける

『香姫、入るぞ』

香姫「はい」

返事を聞いて、中へ入る

香姫「おはようございます、兄様」

俺を呼ぶ香姫に目を細めて問う

『今日は何をするんだ？』

香姫「今日はお部屋から庭の木々を眺めようかと」

『それはつまらんだろう』

相変わらず楽しみがズレている奴だ

『そうだな...香姫、手を貸せ』

香姫の前に手を差し出すと、香姫はキョトンとした

『ほら』

もう一度促すと香姫はそっと俺の手を握る
俺はその手を掴んで香姫を立たせた

香姫「兄様？」

『せっかく天気が良いのだ。外へ出よう』

香姫「ですが、香姫は..」

『部屋に篭もり続けるのも身体に悪い』

渋る香姫を言いくるめ外へ出た
廊下を進むと、俊に見つかる

「ちょっ...若！？香姫様はお身体が弱いのですよ！何処に連れていくおつもりですか！」

『俊、行くぞ』

俺は香姫を馬に乗せて俊を振り返る

「は？」

『せっかくの天気だ。それに香姫の体調も良い
...こんな日を逃すものか』

「せめて翡翠様に」

『あいつは何かと煩い...だからお忍びで行く
そら、早く俊も馬に乗れ』

俺は香姫の後ろに座り手綱を持つ
俊はため息を漏らして、他の馬に跨った

『馬は久しぶりだろう？』

香姫「はい」

香姫は瞳を輝かせている
しばらく馬を走らせ、ついたのは少し離れた丘
此処は見晴らしが良く、町も良く見える

香姫を馬から降ろしてやると嬉しそうに花や木々を触り始めた

嫌な予感→←作者の雑談...？ですかな、恐らく

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