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「ね、そろそろ帰ろっか?」


特に何か言葉を発することなく海を眺めていたら、Aがぽつりと呟いた。


「俺は別にいいけど。お前もう満足したわけ?」


「いや、あんまり」


「じゃあまだ遊んでろよ。Aちゃん寂しくなっちゃったんですかー?」


からかうようにそう言えばAはおもいっきり顔をしかめた。


「寂しくない!にろちゃんも遊ぶよ!!」


グッと俺の手首を掴んでそのまま立ち上がる。


「ほら!って……にろちゃん重くない?持ち上がらないんだけど?」


「失礼なこと言うな!お前が力無いだけだろ」


そう言ってしぶしぶ立ち上がる俺。仕方ないから遊んでやろう。俺マジ優しい。





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作者名:香月メル | 作成日時:2021年8月31日 21時

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