そこの車止まりなさい5（ＭＩＵ４０４） (ページ6)

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お辞儀をしながら彼の顔を見る
私はこの人の事があまり好きではない
　
「2機捜の牛山隊長。」
　
と簡潔に志摩さんが九重に伝える
　
『お疲れ様です。』
　
と一応私も挨拶をしてみるのだが
　
「九重刑事局長の息子さんですよね、こんな大きな息子さんがいらっしゃってたなんて。」
　
と九重以外をフル無視してくる
前にチラッと見かけた時も上の人に媚びを撃っている感じだったのであまり好きではないのだ
そんな人に声を掛けられてしまった九重は可哀そうだななんて思っていると
　
「父と私は関係ありません。」
　
とばっさり言い捨てた、お父さんとトラブルでもあったのだろうか
なんて邪推してしまう
　
「事件の方は、全員捕まったんですか。」
　
と九重はそう続けた
牛山隊長は気に入られなかったことが少し納得いかないのか肩をすくめながら話をしてくれる
　
「それが1名取り逃がして。」
　
「はあ?!張り込みして取り逃がすなんて…。」
　
「おい。」
　
「2機捜ってポンコツなの？」
　
ここまで言いたい放題な伊吹さんに志摩さんが一発お見舞いする
バカなのか、アホなのか…はたまたどっちもなのか
　
「すみません、うちの野犬がしつけがなっておらず。」
　
「班長の私の責任です、伊吹お前帰れ。」
　
『伊吹さん、帰りましょう。』
　
とみんな呆れ顔で矢継ぎ早にそう言うが当の本人は理解してない様子
これ以上失態を犯すわけにはいかない私たちはもう一言付け足そうとすると
　
「君が伊吹？」
　
と牛山隊長が声をかけた