そこの車止まりなさい5（ＭＩＵ４０４） (ページ5)

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日が昇り朝になってから私たちは本練馬警察署に向かった
私は結局、404の2人に夜通しウノだのトランプだの指スマだのにつき合わされて一睡も出来ていない
大きくあくびをすれば
　
「寝てないんですか？」
　
九重に顔をのぞき込まれる
　
『私、あんたの事しばらく許さないから。』
　
「何でですか。」
　
『あの時運転譲ってくれればこんな事にはなってない。』
　
「あの2人の生贄にはなりたくなくて。」
　
『奇遇だね、私もだよ。』
　
小さな攻防をを続けていれば、班長が戻ってくる
　
「捕まったのが19人、ベトナム人が8割他ネパール、カンボジア、ほとんどが技能実習生で実習先の企業から逃げ出した連中だ。」
　
「働きに来てどうして逃げるんですか？」
　
「工場で立ちっぱなしの仕事を1日12時間、週6で働いて月収8万円だったんだと。」
　
『最悪ですね。』
　
「明らかな最低賃金法違反。」
　
「加えて差別にパワハラ言葉が通しないことによる虐め、その結果が5年間でのべ2万6千人の失踪者を出している。」
　
「あーそれ聞いたことあるわぁ、ガマさんが言ってた。」
　
「誰だそれ。」
　
「オレの大事な人。」
　
伊吹さんにも大事な人いたんだ、なんて眠たい頭で考えながら次に会うべき人のことについても考える
　
「あ、どうもお疲れ様です。」
　
班長の声と共に私も背筋をぐっと伸ばす