そこの車止まりなさい5（ＭＩＵ４０４） (ページ17)

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「理不尽には理不尽で返せ…俺たちには金を奪う権利がある。」

伊吹さんに聞けば電話の相手はガマさんと言う人らしい
そういえば、大切な人とか言ってたっけ

「日本人…え、日本人が書いたって？」

その言葉に別の仕事をしていた人も顔を上げる
1度は考えた事だが、まさかこの国の人間がしているなんて思いたくなかった

『日本人だとしたら、相当な数になりますね。』

「見つけるのは至難の業だな。」

「怪しい人間なら、心当たりあります。」

『怪しい人間？』

「マイさんが通っている日本語学校の事務員、強盗の話をした時も少し不自然だった。」

「じゃあ、その事務員の人が犯人の可能性があるって事ですか？」

「可能性はゼロじゃない。」

その事務員が犯人だとして、強盗を技能実習生や留学生にやらせてるとしたら
それは彼を慕っている人にしてみれば酷い裏切りだ
でも、綴られたベトナム語を読み解けば
それは異国の地へ来た彼らへの救済にも見える

『正しいけど、正しくない…ややこしい事になりますね。』

「なんにしろ、そいつに話は聞かないといけない
俺は今から事務員の情報を聞き出してくるから、401は待機頼む。」

「了解です。」

『わかりました。』