そこの車止まりなさい5（ＭＩＵ４０４） (ページ14)

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『ただいま…って誰もいないか。』
　
仕事が終わり自分の部屋に入って電気をつける
飲みにでも行こうかと思ったが、あいにく今日は誰も空いていないらしい
　
『…あ、ゴミ捨てるの忘れてた。』
　
玄関されに置きっぱなしになっているごみ袋が目に入ればしまったと頭を掻く
自分の部屋はお世辞にも女の子らしいとは言えない見た目をしていて
同期の部屋を見た時は驚いたものだ
　
『今日はお湯溜めちゃおっかな～。』
　
独り言が多くなってしまうのも人ｒ暮らしあるあるだろう
　
≪アンタはいつも独り言多いわね～。≫
　
『…水飲むか。』
　
嫌なこと、ではないが思い出したくないことを思い出してしまう
それも一人暮らしの弊害だろう
　
コップに水を注いで飲もうとして、やめた
私はコップを持ったままソファーに座る、生活感とギリギリ呼べるくらいの汚さの部屋をぐるりと見渡した
　
周りを見渡しても誰もいない空間が小さいころ苦手だった
誰かいないと私の存在意義が無くなってしまう気がしていたから
それが今では誰もいない部屋で一人寂しく暮らしている
　
滑稽、というより
　
『哀れだな。』
　
手に持っていた水を一気に飲み干し勢いよくテーブルに叩きつける
鈍い音が響いた後、私はコップに日々が入ってないか確認した