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ミルクティーを啜りながらジナが小さな声で言った。
「全部嫌だ。
どれだけ頑張っても批判しかしないアンチも、愛を免罪符みたいに扱うサセンも、こっちの事情なんて考えない記者も、僕の周りの全部が、嫌いだ。
でも、そんなのが当たり前だって分かってて選んだ生き方なのに、耐えきれなくなりそうな自分が、情けなくて、1番嫌だ。」
徐々に声が震えていって、ジナの大きな目が涙の膜でいつもよりキラキラして見えた。
分かる、なんて軽々しく言えない。言っちゃいけない。
俺はジナと同じ経験をしたことも、似た体験をしたこともない。そんな俺が解決策を出してやれるわけもなくて、こうやってジナが苦しむ度に自分の無力さを痛感する。
「ジナ...そんなこと言わないで？
ジナも人間なんだから、全部を我慢する必要なんてないんだよ。自分を嫌っちゃダメだ。ジナは何も悪くない。
ねぇジナ、俺はジナが好きだよ。BTSのJINも好きだけど、俺は昔から只のキム・ソクジンが好きなんだ。それじゃ足りない？」
俺が言えるのはこの程度のことしかない。解決にも対処にもならない、役立たずな言葉。伝えていることは真実。なのにどうしても薄っぺらく思えてしまう。
カラーで少し痛んだ髪を撫でる。
「そんなことない。」と頭を振ってくれるジナ。その黒目がちな目からポロポロと涙が流れてくる。
「あぁあぁ、泣かないで、明日大変になるよ？
ほらこれで拭いて？擦っちゃダメだよ。落ち着いたら今日はもう寝ようね。疲れてるでしょ？」
「ジファナ、今日も寝るまで横に居てくれる？」
「もちろん。起きるまで横にいるよ。」
柔らかいティッシュで涙を拭ったジナの問いかけ。
こうやって俺が来た日は一緒にベッドに入って、ジナが寝るまで頭を撫でる。これも�爐い弔發�"で、人の体温が落ち着くらしい。
ひとしきり泣き、ミルクティーも飲み終わり、舟をこぎ始めたジナを寝室に運ぶ。ベッドの右側にジナを寝かせ、左側に寝転ぶ。
暫く背中を一定のリズムで叩くと、隣からは穏やかな寝息が聞こえ始めた。
ジナが寝てから数分過ぎたころ、静かにベッドから出てクローゼットから着替えを取り、浴室に向かう。この家を歩きまわるのも慣れてきた。
今日は自宅で風呂に入ってきていなかったから、少しシャワーを拝借させてもらうことにした。何度も泊まっていたため、シャンプー等は自分のが置いてある。４割くらい自宅の気分だ。
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間宮るぎ(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» 返信が遅くなり申し訳ありません。コメントありがとうございます。夜は眠られているようで安心しました。沢山寝て、次の更新を待っていていただけると嬉しいです。 (2021年11月20日 18時) (
レス) id: 686a146e94 (このIDを非表示/違反報告)
間宮るぎ(プロフ) - トイさん» 返信が遅くなり申し訳ありません。コメントありがとうございます！不定期更新にはなりますが、これからも読んでくださると嬉しいです。 (2021年11月20日 18時) (レス) id: 686a146e94 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 続きが気になって夜も寝れます！！！ (2021年11月8日 20時) (レス) @page4 id: 6f7b9e6ac6 (このIDを非表示/違反報告)
トイ - 初めまして、コメント失礼致します。 とても面白い作品です！！ ゆっくり自分に合わせて更新頑張ってください、応援してます！！ (2021年11月2日 23時) (レス) @page4 id: 07610c5767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：間宮るぎ | 作成日時：2021年10月23日 18時
