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勘違い20個 ページ23

兄様の背中で優しく揺られながらうとうとと微睡む。






他人からしたら柱の背中で微睡むなんて豪胆な、と思われそうなものである。というか他の柱の方々が今の私たちを見たらそれはそれはびっくりすることだろう。





そこそこ強いけど憎まれ口叩いて嫌われている私in水柱って絵面カオス過ぎますもん。







眠い頭でそんなくだらないことを考えていると、兄様が「着いたぞ」と私に声をかけた。





私といる時は(比較的)口数が多い方なんですけどね…別に兄様は人見知りとかではないはずなのになんで話さないんでしょう。





私は兄様に礼を言ってやっと下ろしてもらい、鍵を取り出す。









ここは両親と暮らしていた頃の家を所々改築して住みやすくした我が家だ。




かつて商家として栄えていた我が家はとても広く、煌びやかな洋館で、なんと言っても最たる特徴は街の人々にも開放している図書館室だろう。




世界各国から取り寄せた何万冊という本が行儀よく並ぶこの大図書館は、街の子供の暇つぶしや勉強したいがお金が無い人への救済となっているらしい。






私1人ではとても管理できないので司書を2人と作業員5人を雇っている。それくらい大きな図書館なのだ。





最もここに並ぶ本ですらわりと希少価値の低いもので、本当に貴重な書物はかつて父の書斎だった場所の裏部屋に保管されている。








ちなみに今の我が家は、後継たる私が鬼殺隊に属しながらもかつての商家としての役割を保ち続けている。





家督は一応私だが、実質的な業務は叔父夫婦に任せているからだ。






一応私も暇な時は商いに勤しむこともあるが、最近は任務が忙しいので大仕事をひとつちまちまとする程度である。








街の人々からは若くして家督を継いだ、あちらこちらへ行商に忙しい若娘だと思われている。鬼殺隊は政府非公認の組織であるので表向きの私の地位は商人だ。






そんな事を思い出しながら、図書館の入口とは反対の門の鍵を開けて兄様を招き入れる。





兄様は少し躊躇ったように立ち止まっていたが『鮭大根ありますよ?』の一言で見事釣り上げることが出来た。






我が兄ながらチョロすぎはしないだろうか。そのうち拐かしにあわないか心配になる。





まぁ兄様だったら拐かしだろうがなんだろうが叩き切るだろうな、とは思いながら。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 我妻善逸 , 冨岡義勇   
作品ジャンル:恋愛
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エナ(プロフ) - 腹黒やばないがツボった (2019年9月15日 12時) (レス) id: 11aae5328b (このIDを非表示/違反報告)
さんまるてぃん(プロフ) - アリアナさん» お返事遅れてすみません!時透くんですね、了解です! (2019年9月4日 15時) (レス) id: c51e84ebb6 (このIDを非表示/違反報告)
アリアナ - もし良ければ番外編とかで時透くんとの絡みがあったらうれしいです。 (2019年9月2日 22時) (レス) id: 99796aaed6 (このIDを非表示/違反報告)
さんまるてぃん(プロフ) - 無気力みかんさん» 乙音ちゃん良いですよね…ツンデレの師として崇めてます (2019年8月27日 20時) (レス) id: c51e84ebb6 (このIDを非表示/違反報告)
無気力みかん(プロフ) - お、乙音ちゃんみたいだ………萌え (2019年8月26日 18時) (レス) id: d571eebd63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さんまるてぃん | 作成日時:2019年8月19日 13時

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