コミュ障の鬼殺隊士は誤解と冷や汗を撒き散らしながら今日も往く。 (ページ13)

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勘違い10個ページ13

努めて平静を装って警戒態勢を解除した。確か名簿によると彼の名前は竈門炭治郎。

なんでもあの鱗滝左近次が育手なのだとか。今回の参加者で1番記載が多かったのも彼だ。

……？今改めて鬼の数をサーチしてみると強い鬼が1匹減っている。

強いと言ってもたかが知れているが、それでもこの最終選別に参加しているひよっこが倒したのならば話は別だ。

誰が倒したのか見れなかったのは残念だがそこは仕方ないだろう。イノシシ頭くんに追いかけられていたのだから私に落ち度は無いはず。うん。

見たところ竈門炭治郎くん…長ったらしいのでチョコミントくんは少し怪我をしている。

ここは河原なので傷を流したりなんなりすべきだろう。

『ちょっとチョコミントさん不潔すぎません？そこまで汚らしいとひきますぅ〜…仕方ないので周りは見ててあげますからさっさと汚れをおとしてきてくれません？(特別意訳：チョコミントくん怪我してるじゃないですか。さすがに洗った方がいいですよ。周りは警戒しとくので安心して流してくださいね)』

ﾊｧｯｯｯｯ!!!気を抜いたらまぁたこれですよ。ここまで来ると諦めの境地ですけどね！

チョコミントくんはいきなり罵られて一瞬肩を揺らしたが、素直な性格なのかすぐに頷いて「ちょこみ……？ありがとう！実は水浴びしたかったからとても助かる！」と言って川へと向かっていった。

えっちょっとまっていい子すぎません？不潔とか汚らしいとか散々言ったのに全然気にしてませんよ彼。余程のいい子かポジティブボーイですよ。

『ふん！無駄口叩く暇あるならさっさと流してきてくださいよぉ〜(特別意訳：ごゆっくりどうぞ！)』

対して私の口はなんだ？呪いの装備かなんかかな？どこをどうしたらごゆっくりどうぞ！がこんな生意気なセリフになるのでしょう？

なんということをしてくれたのでしょう……(劇的ビフォーア○ター並感)

チョコミントくんは恐らく全裸に近しい姿で水浴びしていると考えられるので彼に背を向ける。さすがに同年代の男性の半裸を見ようとは思わない。淑女なので。

淑女なので(ゴリ押し)