コミュ障の鬼殺隊士は誤解と冷や汗を撒き散らしながら今日も往く。 (ページ25)

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勘違い22個ページ25

兄様と共に本部へ赴き、そこで兄様と別れた。今思うと私がここに来るのが嫌だと知っていたからわざわざ送り届けてくれたのかもしれない。

「ﾎｰｰｰ、ﾎｰ、炎柱ﾊ第2会議室ﾆｲﾙ！」

『…そう、ありがとうございます。』

鎹ガラス、もとい鎹梟は報告する相手の場所を告げた。彼の名前は特に決めていない。普段は適当にポッポちゃんと呼んでいる。

そのうち名前くらいちゃんとしたのをつけてあげないと、と思いつつ第2会議室への道を急ぐ。

報告なんて正直面倒くさい。生き残っただけでそれなりに有能だと思うのだけれど、一部そうでもないただひたすらに幸運なだけの人も居るから報告が必要なのだろう。

個人的には運も実力のうちだと思うタイプなので運で生き残った人もある意味強いと思うのだが。

第2会議室の古びた木製の扉を慎重にノックする。中から入室の許可がおりてから、重い扉を開けて中に入った。

『階級甲、杠Aですぅ〜…お仕事なので仕方なぁく面倒な任務の報告にきましたぁ〜』

ホンッッット貴方一言余計ですね？？！！もうちょっと言い方ってもんがあるでしょうが！本音ならなんでも言っていいと思うなよ！！！

ダメだ、兄様と居たせいでツンデレ(極)の自覚が薄くなってしまっていた。ちゃんと気を張っていないと……と思えば思うほどキツイ口調になるのはどうしてでしょうね。

煉獄さんとは殆ど初対面なのに最初からやらかしてしまったので多分今後会うことはないだろう()

しかし煉獄さんは少しだけ驚いたように目を見開くとすぐに笑顔になって大きく頷いた。

「うむ！巷で噂の杠少女だな！！嫌な事でも仕事だからと割り切ってやれるのは良い事だぞ！！」

そう言って何事もなかったかのように私からの口頭での報告を受け取った。

えっ炭治郎くんに次いでいい人過ぎん？悪いとこだらけなのにいい所を見つけ出して褒めてくれるとか正しく上に立つもの感すごいわ。

報告が終わると「うむ！有望株を上手くマークしているな！良い観察眼を持っている！」と褒めて、その後小さく「次は面倒という感情を表立って出さなくなれば満点だ！」というアドバイスまで頂いた。

えっ惚れた(惚れてない)