スープ ページ10
結局なかった…すごく残念
『…ない』
ナ『残念だったな』
まったく心のこもってない声で返事を返してくるメア
『…もう帰る！』
ナ『はいはい、好きにしろ』
『……』
そのまま帰ろうとした所で足を止めた
やっぱりお礼は言わないと…
『メア、ありがとう…』
頭を下げてからドアノブをひねって部屋から出た
『よし、この本読もっと』
走ってテーブルの前まで行き、椅子に座った後本を開く
『魔法だ！』
動物だけではなく魔法の世界も書かれている
わくわくしてドキドキして、この世界に行ってみたいと思った
『いいなぁ、魔法の世界。一回でいいから行ってみたい』
でもやっぱり小説じゃないからストーリーはない
すごく残念だ
ページをめくれば、心が躍るような気分になる
ロイさん、凄い人…こんな風に惹きつけられるものを作り出したロイさん
会ってみたい、会って話してみたい
そう思いながらページをめくる
『…もう数ページしかないや』
悲しく感じてしまう…私は本の最後のページが好きだ、なのに今は何故かそれが悲しい
最後まで読み終わった途端スッキリした感情と一緒に悲しさが込み上げてきた
『…もっと見たいな…』
『…もう一回見よ』
何回も何回も気づけば目の前にはメアがいた
『あれ、メア？』
ナ『ずっと読んでたのか？』
『…？』
ナ『…そうか、仕事だったな』
ナ『誰も止めないわけだ』
ナ『もう２日経ってる、そろそろ寝ろ』
『え？』
ナ『クロスが心配してわざわざ部屋に来たんだ』
ナ『ったく、マーダーはどうした。お前のこと気にしてないのか？』
『…マーダー』
ク『……ごめんなさい、あまりにも夢中だったから』
ク『声かけれなくて』
ク『それとこれ…何も食べてないまんまじゃダメですから』
そう言ってあったかいスープを置いてくれた
『ありがとうクロス、メアも』
ク『はい』
ナ『……』
一旦本を閉じてクロスさんが用意してくれたスープに手をつけた
『美味しい！』
ク『ふふっ、それは良かった』
柔らかく笑って微笑むクロスさんを見ながらスプーンをすすめた
ナ『なぁ、その本』
『本？…！！メア興味ある？！』
ナ『いや、無い』
『えぇー』
ク『本、ですか？』
『そう！これね図鑑なんだけどね、凄いの』
ナ『あーやめとけやめとけ…そんなキラキラしたもん必要ない』
嫌そうな顔をするメアを見てクロスさんが遠慮しておくと言った
『あー！メアがそんな事言うから』
ナ『俺のせいじゃない』
『…面白いのに』
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ーにゃらにゃらー(プロフ) - マーダーと夢主が喧嘩したとき、圧倒的に夢主のほうが悪いと思った私である((？) (10月3日 8時) (
レス) @page15 id: 6328a54309 (このIDを非表示/違反報告)
猿集合 - ユンユンさん» うわあぁぁ待たせてしまって申し訳ない！…帰ってなかったら、どうなっていたんでしょうね。でも本当に待っていただきありがとうございます！！！ (7月16日 14時) (レス) id: f5527a80f8 (このIDを非表示/違反報告)
ユンユン(プロフ) - 待ってましたー！！！やっぱりいいですね…!マーダーの後悔、これ帰って来てなかったら夢主ちゃんの幻覚見てたのかな… (7月16日 14時) (レス) @page34 id: 65ccdbaca5 (このIDを非表示/違反報告)
ユンユン(プロフ) - 猿集合さん» 本当ですか！更新楽しみにしてます！！！ (5月7日 17時) (レス) id: 65ccdbaca5 (このIDを非表示/違反報告)
猿集合 - ユンユンさん» マーダーの心境、実は書くつもりなんですよ、なので待っていてください！！！ (5月7日 16時) (レス) id: f5527a80f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猿集合 | 作成日時：2023年2月23日 20時
