再会〜待ってる�◆焚躓�side） ページ10
「ちょ…ちょっと待って、何か勘違いしてない？私、高校生じゃないからね！」
「え？」
たぶん今までの人生で一番すっとんきょうな声が出た
今の今まで俺は目の前の少女が未成年、ひいては高校生だと思い込んでいたのだが
その思い込みは本人の言葉によってみごとに打ち砕かれた
いや、しかし…
「A、お前…初めて会った時、高校のジャージ着てなかったか？」
俺が彼女を高校生だと思い込んだ原因について言及してみる
「あれは…昔のやつ捨てるのもったいなくて、自主練に使ってるの。」
なにやらもじもじと目を泳がせながら恥ずかしそうに答えるA
そんな仕草すら可愛いと思ってしまうのだから重症かもしれない
俺は申し訳なさそうに苦笑しながらすまん、と
高校生だと思っていたことを素直に謝った
聞けば今年で20歳になるとか
未成年だとばかり思って今まで遠慮していたが
これからは積極的に俺を男として意識してもらえるよう責めた方がいいかもしれない
Aはいつの間にか湊や海斗とも仲良くなっていて
油断していると指の間からするすると零れ落ちて二度と手に入らないような
そんな危うさを感じさせる
俺が物思いに耽っている間に、彼女は帰り支度をはじめ立ち上がっていた
こんな状態の森岡先生を放って置くこともできないし
何よりせっかく会えたのだからもう少しAと話したい、と下心を隠しながら背中を差し出した
「森岡先生、どうぞ。送ります」
森岡先生は少し申し訳なさそうにしていたが、遠慮なく俺に身体を預けてくれた
タクシーが止まっている駐車場の場所を確認し歩き出しながら
浮き立っている教え子達に声をかけ釘を刺す
「すぐ戻るからお前たちは射込み続けてろー」
俺に続いてAも皆に声をかけてから
小動物の様にちょろちょろと小走りで道場の出入り口へと向かう俺を追いかけてくる
夜の弓道場でみる彼女も儚げで美しかったが
太陽の下でまぶしそうに目を細める彼女も、きらきらと輝いて美しかった
再会〜待ってる��（雅貴side）→←再会〜待ってる� 焚躓�side）
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まんじゅう - 凄く面白いです！更新待ってます( *´꒳`* ) (12月30日 6時) (
レス) @page12 id: 2ede693103 (このIDを非表示/違反報告)
まま - マサさんの心情の表現もよかったし、続きめちゃくちゃ気になります！！ (2023年3月19日 0時) (レス) @page12 id: 21c8ee624a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さのすけ | 作者ホームページ：https://twitter.com/sanomasa0810
作成日時：2019年7月1日 1時
