焼死体特徴 ページ7
久しぶりに見た火災のご遺体。
所謂、《焼死体》。
何体も。
だから、知らないヘルプさんも、何人も。
…まこちゃんも(笑)
私は、バシンと系ちゃんの背中を叩いた。
「何だ三澄妹」
『そろそろ《A》で良いよ。系ちゃん、まこちゃんに優しくね』
「ハッ、お前が来る前に散々《クソ》でからかわれた」
『あら、まこちゃんやるぅ』
ケラケラ笑って言うと、向こうからまこちゃんがぎこちないウインクをして来た。
笑って私も返す。
さぁ、そろそろ始まるぞ。
私は、深呼吸を1つ。
ポツリと呟いた。
『──死因が分からないなんて、そんなこと無いように…』
「…A行くぞ」
『…はい!』
私は、系ちゃんの後をパタパタと着いていった。
────────────────────────────
『仮の名前が番号かぁ…』
「呼びやすいしね」
ミココが私の肩をポンと叩いた。
悲惨だ、って思ってる私の心を読んだのか。
すると、六郎が素直な疑問を抱く。
「どれも手足が丸まってますね」
『焼死体の特徴・筋肉の熱硬直』
「…身長が測れないから、四肢の骨の長さを測って、そこから、身長を推測する」
六郎に軽く説明。
一応付き合ってるけど、あんまり変わってないかな。
忙しいし。
『さーてと。私が来る前の中堂班を見せてもらいましょう』
「お前もやるんだよ、A」
「(笑)、Aちゃん、通常運行で良いからね」
『まこちゃんもね』
ヘルプのまこちゃんが入って、私が来る前の、《中堂班》が復活した。
まこちゃん強くなったから、楽しそうだなぁ。
「僕は、今の中堂班が楽しみだよ」
『えー?普通ですよ』
「俺がAにこき使われてる」
「え!」
『余計なこと言わないでください!』
プクゥ、と膨れて見せる。
ついでに系ちゃんを1発叩いた。
まこちゃんは驚いてるし、系ちゃんは痛そうにしてる。
罰だもん!
少しある罪悪感は、そう思うことによって心から消した。
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作者名:桜絵笑美 | 作成日時:2018年5月8日 0時