視聴者数 ページ33
『ヒントまだかな…』
「それ、今言う？」
《ヒント》というのは、ここ(学校)に来る前にあったことに関係してる。
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「…Ｓくん、背中に傷があるみたいだけど、見せてくれる？」
〔見せてもいいけど、ギャラリーがもっと増えないと面白くない。〕
サイコパス！！
私は心で突っ込んだ。
〔視聴者が増えたら、１つずつヒントをあげます。ヒントは全部で４つ〕
《あげます》って、何様よ！
１０３３人今見てるから、そろそろくれるのかしら。
ってか、このままじゃ即行で殺される！
〔あっ。１０００人超えを記念して、第１のヒント！〕
ほら、やっぱり来た。
私たちは、耳を澄ます。
〔Ｙくんを殺したのは、ここじゃない。別の場所です。次のヒントは３００００人〕
「別の場所」
『３００００人も見ないと、ヒントが無いって…』
制服着てるから、身分がバレるのも時間の問題。
３００００人に晒しても良いって、どうして。
しかも人殺したのに。
殺したら、普通、逃げるか、隠すか。
…そう、《殺したら》。
その時、はっ、と気がついたことがあった。
私は即行で聞こうとしたが、タイミング悪く、電話を切られる。
はぁ、と大きくため息を吐いた。
『…もしかして、次のヒントの時に言えるかもしれない』
「？言える？…あ、あの、さっき遺体の足が見えた時」
六郎が私の言葉に疑問を抱きつつ、録画した動画を見せた。
Ｙくんの足が映ったところで、止める。
『上履きじゃん』
「ですよね！」
『Ｙくんも、やっぱり学生？』
「「「「《やっぱり》？」」」」
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というわけで、秋ちゃんの情報通りに高校に来たわけだ。
『…３００００人は辛いけど。でも』
ぐ、と、手を握りしめる。
『…もし《あれ》なら、この子が殺したんじゃない』
「あっ、こっちだー！」
「続いてますね」
２人の楽しそうな(？)声。
私は、ポツリと呟いた。
『……真実を知らないと』
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作者名：桜絵笑美 | 作成日時：2018年4月17日 23時
