【名探偵コナン】The truth?2

捌拾壱 ページ36

梓さんのいらっしゃいませーという声を聞きながらコナンを連れてポアロに入る
あの褐色の人がお弟子さんか……
随分と若そうな人だ

「こんにちは、コナン君」
「こんにちは、安室さん」

お互いにっこり笑う
物腰の柔らかい丁寧な人、表向きは、ね
演技なんてコナン君で見慣れている
確かに完璧だけどコナン君と少し似ていて、完璧すぎて違和感がある
まあ、普通の人は気がつかない程度のものだけど

「そちらのお嬢さんは？」
「僕の親戚のお姉ちゃんなんだ！おじさんの弟子になった人を見てみたいって」
「工藤Aです。お若いですね」
「安室透です。これでも三十路近いんですけどね」

三十路近くてこのベビーフェイスって……
あれだ、よってくる人から生気を吸取ってるんだね
だからそんなに若く見えるんだね……いや、若いって良い……って私の方が年下だった
席に座り適当なものを頼む
キッチンに入った彼を観察する
お、いいケツ

「どう？」
「ちょっと気をつけていた方がいいかも」

誰が、とは言わない
この時点で確定は出来ないのだから
どこかで確定できる要素があればいいのだけれども
長期戦を覚悟しておこう
こういう演技の上手い人はボロを出しにくい

「お待たせしました」
「おお、美味しそう」

出されたパフェが美味しそうだ
いただきます、といってアイスを頬張る

「そういえばAさんって、蘭さんと仲が悪いんですか？」
「ふぁふぁふぁふぁふいふぉふぁんふぇふぉんふぁふぁいふぇふふぉ」
「お姉さん、食べるかしゃべるかどっちかにして……」
「ん、仲が悪いなんてもんじゃないですよ。人の言う事聞かないし初対面に空手使うしちゃんと謝らないしさも正義のためにやってますみたいな顔していてただの邪魔しかしないし」

それで注意する私は悪いんですかね？！と言いそうになったのを飲み込んだ
危ない、また暴走するところだった
いやもう手遅れか……？
まあとにかく

「罪状突きつけて刑務所にぶち込みたい」

ぼそりと言った言葉は安室さんには聞こえたらしい
少し顔が青くなっていたけど笑ってごまかした

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