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…
窓から空を覗けば、つき抜けるような青空が広がっていた。
二駅先の"彼"の高校からも見えるのかな。
もしも、同じ空を見上げていたら…
そう思うだけで、
胸が高鳴るし、口角上がりそうだし。
そして…悲しくもなった。
所詮、私は"彼"のことを何も知らなくて、
"彼"も私のことを知らない。
私を意識しているのかさえもわからない。
「…じゃあ問2を解いて。連立方程式でやれるな。
藤井、前でやってくれるか？」
あぁ、こんなことを思うなら…
ん…藤井…
あれ、確かこのクラスに藤井は、私と…
「A、呼ばれてるよ。」
「あっ、ごめんなさい…」
ダメだ…イマイチ付いていけてない数学で考え事なんて。
えっと…連立って言ってたっけ。
「…x=7なので、答えは7になります。」
「よし、正解だ。
ここでは連立方程式を使う方法の他にも……」
そういえば、何考えてたんだっけ。
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