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影が六つ ページ7







「ありゃあっちのGK(キーパー)も上手かったじゃん?」


『反応良かったですもんね』


「なー?」


「あ?ゴール以外にストライカーの価値なんかねーんだよ…」






MF(ミッドフィルダー)の俺より得点能力低い人間(ヤツ)を俺はストライカーとは認めない」








淡々と告げる冴に僕は眉を下げる








「厳しいね天才ちゃん。そしたら日本に何人いんのよストライカー」


「それを確かめるための試合だ。次はないぞサル以下野郎」


「く…」


『あ,冴…』








冴は言いたいことは言えたのかそれだけ言うと,先にここを離れていった


僕もその後に続こうと足を動かしたが,すぐに止め,体の向きをターンする








『…すみません,冴が…。彼なりに思うところがあるんです…』



「律儀だねー黒古は。天才と俺らとは考えることは違うんだよきっと。大丈夫。言い方に感しては気にしてないから」









愛空は本当に気にしてないのか,へらへら笑いながら僕の頭をくしゃっと撫で,ましてや,お前,俺より年下(・・)なのにあんな狂犬飼い慣らしてて大変だねー,なんて戯言を呟いた








『狂犬…ですか』


「あぁ。俺にはそう見えるね」








冴が…狂犬…






愛空に言われて,頭の中でケモ耳とふさふさのしっぽを生やした冴がギャンギャンと吠えているところを想像する








『……くっ、ふふ…』


「お」


「あ,天也くんが笑った!」








想像したそれに笑いが込み上げてきた


あんなすました顔をしてる冴が犬になって暴れてるなんて笑わない方が難しかった




周りの人たちは僕が笑いだしたのを見て,驚いたり,珍しいものを見たような表情を浮かべた







『ふふ……それは面白い例えですけど,飼い慣らしてるなんてそんな…逆ですよ逆』


「逆?」


『はい。…今のところ,僕を飼い慣らしてくれてるのは彼しかいないと自負しています。自分で言うのもなんですが,僕を飼い慣らす、利用するのは難しい』


「…へぇ」


『…それを彼は初めて会った時からやってのけてみせた』













『そんな彼は僕の光で,道標です』
















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胡春(プロフ) - ありがとうございます?笑 (2023年1月2日 15時) (レス) id: 289535ebf9 (このIDを非表示/違反報告)
あノ - 神ですかね・・・ (2023年1月1日 22時) (レス) @page7 id: ff248e80c5 (このIDを非表示/違反報告)
胡春(プロフ) - ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!これからも頑張りたいと思います! (2022年8月10日 20時) (レス) id: 289535ebf9 (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - 初コメ失礼します。すごく面白いです!応援しています!頑張ってください!! (2022年8月10日 17時) (レス) @page26 id: 62e83b8f5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:胡春 | 作成日時:2022年3月19日 14時

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