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影が三十三 ページ34









「はい,黒古ちゃんスマイルー!」



『っ』







突然両頬に衝撃が走る
引っ張られた感覚,鈍く感じる痛み
どうやら士道くんに頬を引っ張られたようだ







『い、痛いですっ』



「あぁ、ごめんごめん」






痛い、と告げれば案外すんなりと僕から手を話した士道くん
若干まだ痛い頬をさすりながら,ケタケタ笑いながらこちらを見る士道くんへと視線を向ける







「黒古ちゃんにとってはそうなんだね。」








心底興味深い
そんな声のトーンで話す士道くん







「俺にとってサッカーはたまたまだったんだ」



『…たまたま?』







「人間ってのはみんな…自分(・・)という存在を残すために生きてる。自分の遺伝子を残す行為こそ生きとし生けるものに与えられた生存本能(プログラム)だ。それが俺にとってはサッカーだったってだけ」






士道くんにとってゴールとは ゛受精 ゛
シュートは ゛種 ゛で,ゴールネットは ゛卵 ゛
その歓喜の誕生を彼はこう呼ぶらしい









爆発












『…つまりは何が言いたいんですか』







こんな前触れなんていらないのに,こういうところは律儀といえばいいのか否なのか








「♪俺にもっとたくさんの爆発を魅せろ」







「糸師冴の駒ってだけじゃ面白くねぇ

あんたは火薬(・・)だ。俺にその熱を注いでくれ

そしたら俺はもっと ゛強くなれる ゛気がする」








その表情は狂気じみていて,とてもまだ高校生なのかと思いたくなるほど大きい存在に見えた



感じる圧,雰囲気
その全てが重く感じる
言わば,異端であり強者そのものの顔だった








『…僕は冴のために動くだけです。命令範囲内でしたら期待に添えるよう頑張りますね』



「天才ちゃんのことばっかだねー。黒古ちゃんは」









まぁそれでもいいよ



士道くんはそう言った










「あんたから ゛火薬 ゛をもらえるならなんだっていいよ」
















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胡春(プロフ) - ありがとうございます?笑 (2023年1月2日 15時) (レス) id: 289535ebf9 (このIDを非表示/違反報告)
あノ - 神ですかね・・・ (2023年1月1日 22時) (レス) @page7 id: ff248e80c5 (このIDを非表示/違反報告)
胡春(プロフ) - ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!これからも頑張りたいと思います! (2022年8月10日 20時) (レス) id: 289535ebf9 (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - 初コメ失礼します。すごく面白いです!応援しています!頑張ってください!! (2022年8月10日 17時) (レス) @page26 id: 62e83b8f5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:胡春 | 作成日時:2022年3月19日 14時

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