影が二十三 ページ24
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相手がファウルをしたためこちら側の
『…随分と警戒されてますけど?ほんとに士道くんが蹴るんですか?』
「おいおい黒古ちゃーん…俺が蹴るのは不満か…?」
『…ちゃん付けはやめてください』
僕の目線の先
ゴール前では各々の選手たちがコースを通さない配置に回っており,ここからだと士道くんの蹴るコースはほぼ皆無
冴のコースも糸師凛にマークされていて,通る確率は微妙
「いちいち文句言ってんなよ…。黒古ちゃんのパス技術はバケモノ級っていうのは知ってるけど,お前にはこの権利はやんねぇよ。俺が取った
彼らを睨むように見る士道くんの額に青筋が浮かぶ
短気な彼は先程のことが彼の気に触ったらしい
この状態の彼はやるといったら一向に意見を覆さない
「…それが最善の手か?」
「あ?」
「お前にはそのくらいの選択肢しか視えねぇのかって聞いたんだ」
「…はぁ?」
そんな様子の士道くんに言葉をかける冴
だけれど士道くんは冴の言っていることがよくわかっていないようだった
それを見て助言が入りそうだと思った僕は口を開く
『士道くんプレーにはニ種類のタイプがあるのは知っていますよね?』
「?」
『 ゛現実的 ゛に可能なプレーと ゛理想的 ゛なやりたいプレー。つまり冴が言いたいのはその二つが交わるギリギリのところを狙えってことです』
「インスピレーションを止めるな。今この瞬間お前の最高のゴールを想像しろ」
「…ハハ,黒古ちゃんは冴ちゃんの通訳者かよ。わかんねぇって」
そう言って少し考え込んだあともう一度笑い出す士道くん
「…シビれること言うねぇ冴ちゃん。じゃあ必殺技思いついちゃったよ俺♪でも超絶ウルトラCだぜ?ついてこれんのかぁ?」
『…フフッ』
「およっ」
どうやらもう策が生まれてしまったようだ
『冴を誰だと思ってるんですか?』
「…ハッ,夢を見ろ悪魔」
「俺が魔法をかけてやる」
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胡春(プロフ) - ありがとうございます?笑 (2023年1月2日 15時) (レス) id: 289535ebf9 (このIDを非表示/違反報告)
あノ - 神ですかね・・・ (2023年1月1日 22時) (レス) @page7 id: ff248e80c5 (このIDを非表示/違反報告)
胡春(プロフ) - ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!これからも頑張りたいと思います! (2022年8月10日 20時) (レス) id: 289535ebf9 (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - 初コメ失礼します。すごく面白いです!応援しています!頑張ってください!! (2022年8月10日 17時) (レス) @page26 id: 62e83b8f5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:胡春 | 作成日時:2022年3月19日 14時