検索窓
今日:6 hit、昨日:56 hit、合計:190,842 hit

影が十七 ページ18








「さて原石共よ。後半戦が始まる前に一つ聞こう。この試合で一番の ゙異端(イレギュラー) ゙な存在は誰かわかるか?」








前半戦終了後,青い監獄のロッカールームへと集まった選手たちに絵心は質問を投げかけた



その質問に最初に答えたのは,微かに殺気を放った凛だった









「…黒古天也」










凛の言葉から出た名前に誰もが脳裏で試合中の黒古を思い浮かべる


ボールが彼に触れるまで予想も出来ないポジショニング
世界にも確実に通じるであろうパス技術
彼もまた糸師冴同等の化け物だった










「あんな選手データになかったし,あのタヌキが少し小細工したんだろ。オレたちの驚き顔でも見たかったんでしょうよ」









絵心の脳裏に浮かぶのは気持ち悪いニヤケ顔でこちらを見る不乱蔦










「こんな軽い挑発のる必要がないのはお前らもわかってるだろ?だが,まぁそれに対応しなくちゃいけないのは変わりない。お前ら,あいつの一番の武器はなんだと思う?」



「…パス技術とか?」


「ポジショニングも上手かったけどな」



「…いや,」










千切や乙夜が答える
どれもたしかに上手かったと周りが納得するが,潔と凛はどこかしっくり来なかった

たしかにパス技術は上手い。それも武器とも言える
だが,一番がそうかと言われれば首を縦には振れずにいた









武器とは,他とは比べることが出来ず,自分だけが持つ最大の力のこと
その彼の武器は彼しか持ち合わせていない才能
パス技術は誰だって磨けば,輝く
だから彼の武器は他にある










「…!」










彼の武器について思案する潔はふと思い出した
彼を,黒古をボールが彼以外にわたっていた時彼の姿を見ていないと


隠密行動が上手い選手だと途中は思っていた
けれど,隠密行動にしては少し堂々としていた
俺らの間を普通にすり抜けたし,隠密行動をするなら俺らの死角をとるはず










「…存在感か…」


「潔?」









ぽつりとこぼした潔の言葉に近くにいた蜂楽が反応する









「あいつの武器はパス技術とかそんな誰もが磨けるものじゃない。あいつの武器は ゙存在感 ゙という天性の才能だ」



「…存在感って…もしかしてあいつの影の薄さのこと言ってる?」



「…薄い…,あ」









他もわかったように声をあげた









「…そう,黒古天也の最大の武器は ゙影の薄さ ゙。誰も真似することができない。唯一無二の武器だ」






影が十八→←影が十六



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (282 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
857人がお気に入り
設定タグ:糸師冴 , 男主 , ブルーロック
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

胡春(プロフ) - ありがとうございます?笑 (2023年1月2日 15時) (レス) id: 289535ebf9 (このIDを非表示/違反報告)
あノ - 神ですかね・・・ (2023年1月1日 22時) (レス) @page7 id: ff248e80c5 (このIDを非表示/違反報告)
胡春(プロフ) - ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!これからも頑張りたいと思います! (2022年8月10日 20時) (レス) id: 289535ebf9 (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - 初コメ失礼します。すごく面白いです!応援しています!頑張ってください!! (2022年8月10日 17時) (レス) @page26 id: 62e83b8f5d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:胡春 | 作成日時:2022年3月19日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。