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影が十三 ページ14







『(…さっきとは大違い)』







残り3分という短い時間での試合再開


僕はあの後誰とも干渉することなく試合が再開したが,再開後の彼らに眉をひそめた





攻撃に人数をかけてきた
それはもう,彼等の必死さがわかるぐらいに







今更自分たちに置かれてる状況に焦りだした
きっとそうなのだろうと思うと,ため息しかでなかった


ぬるま湯につかっていた証拠だ
本当なら最初にあっちに点を奪られた時点で気づいて欲しかったものだ
だけど気付かなかった



あのヘボ監督のせいなんだろうか
ますます呆れるね







「奪れ蜂楽!!2対1だ!」







けど,その変化は称賛しよう








『狐里さん』


「!いいタイミング。いっちゃえ天也くん!」








ボールを持ち,敵に囲まれている狐里さんの元へ走る
ひと声かければこちらに気付き,僕へとパスをした



僕はそれを受け取り,蹴撃動作(シュートモーション)に入る








「え!?」


「撃たせませんよ」







後ろから驚きの声


横からは撃たせまいとタックルを仕掛けようとする3番の姿






僕はそれに微笑み,嘲笑うかのように










『…大丈夫。撃ちませんから』


「!?」








ゴール右にいる ゙彼へ ゙ボールを蹴り上げた








「!ヤバい…!」







ボールの先
そこに立っているのは








゙冴 ゙だ









「( 挟む!)」









冴だとわかり,緊張の顔を浮かべながらディフェンスにまわった11番と8番



その二人の壁を一瞬でぶち壊し,速いカーブ付きパスを撃った冴



それに釣られるように視線をその先にいる人物に向ける








『…(閃堂)』








今の加速力じゃ間に合わないんじゃと思いながら見つめる






『!』







届くか,と思ったパス
だが,その前に後ろからそれに喰い付いてきた獣がいた
何故かゾワッとした僕の体






冴のパスを遮るように高めに蹴り上げた糸師凛
だが,運とは残酷なもの
いや,残酷にさせた(・・・)




ボールが落ちていく先,待っているのは冴







「邪魔すんなよな。面倒臭い弟だぜ」








落ちていくまでがスローモーションのようで,けれど冴の足がボールに触れた瞬間からもう現実
強烈な勢いでゴールに向かっていったボール


誰もが信じたそのボール







「俺光る」







長い足がそれを阻み,そこに丁度よく鳴る前半終了の笛










結果は彼らにとって残酷なまま前半は終わった








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胡春(プロフ) - ありがとうございます?笑 (2023年1月2日 15時) (レス) id: 289535ebf9 (このIDを非表示/違反報告)
あノ - 神ですかね・・・ (2023年1月1日 22時) (レス) @page7 id: ff248e80c5 (このIDを非表示/違反報告)
胡春(プロフ) - ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!これからも頑張りたいと思います! (2022年8月10日 20時) (レス) id: 289535ebf9 (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - 初コメ失礼します。すごく面白いです!応援しています!頑張ってください!! (2022年8月10日 17時) (レス) @page26 id: 62e83b8f5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:胡春 | 作成日時:2022年3月19日 14時

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