影が十 ページ11
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『…見誤って貰っちゃ困りますよ…』
冴は君以上に努力してきたから,君の上にたってるんだ
努力の数だけその力に差がつく
その通りだと僕は思う
一から十,十から百
そうどんどんと積み重ねてきたからこそ今の冴は存在している
僕だってそれなりの努力はしてきた
その過程で僕は思う
『…可哀想に』
知っているつもりでいて知らない
そんな勘違いを起こしている彼を可哀想に思う自分
周りからすれば大袈裟だと思うかもしれないが,そう思ってしまうんだからしょうがないだろう
『(…君は ゙糸師冴の弟 ゙であって,゙糸師凛 ゙だろう)』
今のままじゃ彼は気付かない
「そうやってまだ俺の
「お前は俺を超えられない」
『…』
冴が糸師凛を抜いた
華麗に、そして静かに
それを一見して,僕は走る
僕の頭の中で彼らのゴールが成り立つ一番のところへ
みんなからのパスの受けやすさも視野に入れる
冴が蹴り上げたボールの先
その先にいたのは閃堂だった
「!」
それに早くに気づいた3番がそこへ一目散に走り出した
だが僕から見るに彼の足はボールに届かない
冴のことだから,3番には届かず,閃堂が十分届く距離のところにピンポイントで撃ったはずだ
閃堂はボールをトラップで受け取る
3番は罠にハマった
と思った
「!」
『…!』
3番は半歩前で止まった
まるで,閃堂のトラップで浮いたボールを待っていたかのように
ドッ
「くっ…」
罠にハマったのは閃堂だったのかもしれない
3番はやや浮いたボールを後方へと蹴った
そしてそのボールを関西弁の子が波留さんより先に横取る
『…あぁもう』
若干こっちがピンチなんじゃないだろうか
さすがの僕でもフォローできない
『(…天才様が,怒り狂う…)』
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胡春(プロフ) - ありがとうございます?笑 (2023年1月2日 15時) (レス) id: 289535ebf9 (このIDを非表示/違反報告)
あノ - 神ですかね・・・ (2023年1月1日 22時) (レス) @page7 id: ff248e80c5 (このIDを非表示/違反報告)
胡春(プロフ) - ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!これからも頑張りたいと思います! (2022年8月10日 20時) (レス) id: 289535ebf9 (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - 初コメ失礼します。すごく面白いです!応援しています!頑張ってください!! (2022年8月10日 17時) (レス) @page26 id: 62e83b8f5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:胡春 | 作成日時:2022年3月19日 14時