元祓い屋の現怪異。参

＠１０８ ページ16

結局わたし達は四番の提案、強行突破を採用した


ネネ「でも……脱出って言ってもどうしたら…」


光「わかったぜ！！」


光が閃いた


絶対ろくなもんじゃないけど手にカメラを持つ


ミツバ「ねぇ…それ僕の…」


光「この世界はお前が作ってるんだろ？」


シジマ「えぇ、まぁ」


光「じゃあなんだってできるはずだぜ！」


光が四番の胸ぐらを勢いよく掴んだ


光「つーことで！今すぐオレ達をこっから出しやがれ！さもなきゃオレがテメーをぶっ飛ばして…」


コンマ数秒で光は吊り下げられた


光「おい…A、写真撮るのやめろ…」


ミツバ「僕のカメラの容量無駄にしないでくれる？」


光の拘束を外す


光「………なあ、お前はいいのかよ」


拘束を外してる手を止める


『まあ自 殺はしたくないもんね』


光「Aにとっちゃこの世界は好都合だろ？」


『死者からしたら誰にとってもこの世界は素敵に見えるよ』


紐が硬くてなかなか取れない


光「…お前、本当に自 殺が嫌なのか？」


矛を手に構える


『…それ聞くの？』


光「今聞かなきゃいつきくんだよ」


そんな拘束されてる無抵抗でかっこ悪い格好で聞くの？って思ったけど諦めてため息をついた


『光もネネも助かるなら、わたしは何回でも自 殺する。わたしは、わたしを大切にしてくれる人のためならどんな手段も選ばない』


矛で鉄を切り裂いた


『これに答えるのは最初で最後だから』


光「おう…ごめんな」


『謝らないでいい』


少し固い口調になってしまったかもしれない


こっちもごめんって言おうとしたらもすっていう変な音とぶえっていう間抜けな音が聞こえた


『ミツバ…何してるの？』


ミツバ「違うから！！僕じゃない！！」


下を見ると包帯で巻き巻きされてる筆が1本あった


『意志を持ってる…？』


曰く、その筆は光が直したもので、四番の分身の出来損ないらしい


四番の優しい部分が反映されたもの


つまりこの筆はわたし達を助けたがっている


筆はサラサラと床に文字を書いていく


筆«それって現実に繋がる扉のハナシ？»


ネネ「そうそれっ！！」


『扉…？そんなのあるの？』


四番はおどおどとしてたけど、しばらく筆と向き合ってから仕方ないというふうに教えてくれた


シジマ「えぇ、ありますよ。非常口」

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