@33 昔話 ページ35
夜
わたしは学校にいます
まだ若い土籠と。
土籠「まだかあ?シラべ?」
『まだー』
学校に忘れ物をして取りに来たのです
土籠「なんのプリントだ?」
『体育の……レポート………』
そこまで言ったら土籠は察してくれた
土籠「悪いな…なにもできなくて」
『逆だよ。なにもしなくていい』
土籠の不思議そうな視線を無視する
『ない』
土籠「ないのかよ!」
『ごめんねー』
やっぱ家かなぁ
土籠「はあ、じゃあさっさと帰れ」
『はーい』
教室を出ようとしたら、怪異の気配を感じた
『…土籠、なんかいる』
土籠「……」
退魔具を持っていないわたしはただの人間だ
つまり、おてあげ
『土籠、逃げよう?!ねぇ?!先生っ!』
土籠「…下がってろシラべ」
『え、』
怪異が姿を表した
悪意にまみれて変形してる
下級だけど、わたしにはなにもできない
でも、それ以上に人間の土籠は…
思わずめをつぶる
ぐしゃっと気持ちの悪い音がした
ああ、また、人が…
絶望に思って目を開けると、
そこには、土籠が立っていた
足をたくさん生やして
土籠「七不思議が五番目、十六時の書庫って知ってるか?」
『噂だけ…』
土籠「あれ、俺だ」
『えっ……………』
驚きで言葉が出ない
そっか、いつも頻繁に感じる怪異の気配って、
土籠なんだ…
土籠「柚木にはいうなよ」
『言わない』
土籠「で、どうする?俺を祓うか?」
『祓えない、祓えるわけない!』
土籠「お前は優しいからな、」
『うるせ、』
土籠「おい」
意外な事実はすんなり受け止められた
下級怪異は土籠によって倒されてた
『土籠強い…あ、ありがとう、助けてくれて』
土籠「いや、俺はこの1回しかシラべを助けられなかった…」
悪いな、と言われて頭に手を載せられる
???
土籠「早くかえれ」
『はあ?!タイミングありえない!!』
土籠「うるせえ、」
『じゃあさ、十六時の書庫について教えてよー』
土籠「その書庫にはこの学校の生徒の記録がある。過去も未来も現在もそこに記されてる」
『なにそれ行きたい』
土籠「まあ未来を見たらダメなんだけどな」
『未来って1番見たいとこじゃない?見たいよー土籠ーー』
土籠「できねぇ相談だ」
『ケチ!ケチゴモリ!!』
土籠「なんだそれ!」
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らき(プロフ) - あいうえおさん» いや素晴らしすぎるじゃないっすか……。更新頑張りますっ! (2019年4月27日 8時) (レス) id: 15dd193405 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - らきさん» いえ、私は思ったことを言っているだけなので、、優しくもなにもありませんよ。 (2019年4月24日 22時) (レス) id: d4ea0d195c (このIDを非表示/違反報告)
らき(プロフ) - あいうえおさん» 優しすぎですか………!!愛してるまじで(真顔)。冗談はさておき、またご指摘お願いします! (2019年4月24日 7時) (レス) id: 15dd193405 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - らきさん» いえいえ、こちらもあなたの気持ちを知らずに、いろいろと指摘して申し訳ありませんでした。更新頑張ってくださいね。 (2019年4月22日 14時) (レス) id: d4ea0d195c (このIDを非表示/違反報告)
らき(プロフ) - あいうえおさん» いえ、あの、こちらこそつっけんどんな態度を取ってしまい申し訳ありませんでした…。見つけ次第訂正します。ご指摘ありがとうございました。orz (2019年4月22日 6時) (レス) id: 15dd193405 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しあ | 作成日時:2018年12月5日 20時