不幸な愛のお話 (ページ11)

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▷書斎 [END 1] ページ11

そのページには、チョロ松さんの情報が書かれてあった。
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被検体番号 063 ♂︎
〔被検体番号044︎ の身内である可能性が高い〕
血液の採取中に研究員の███に█████で暴行、のち殺害した為研究内容を変更。
羽の再生能力の経過についての実験にまわした

(顔写真)
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チ「僕みたいに人間に捕まった悪魔は、ここで実験の被検体にされてたんだよ。傷の再生具合とか、鉄や電気の耐性とか、地獄みたいな毎日だった」

『それじゃまるで…人間の方がよっぽど悪魔じゃないですか』

恐ろしくて言葉にならない。研究、というよりただの拷問のように見える

チ「だから、あいつらにも同じ事をしてやったんだよ」

チョロ松さんが資料をぐしゃっと折り曲げた。

『研究員達を…殺したんですか』

チ「あいつらを殺してから、この世の人間全員殺してやろうと本気で思ってたんだ」

資料が手から落ちて、チョロ松さんが指を絡めてきた。

チ「でも、たまたま教会で君を見かけた」

『…！』

チョロ松さんの目に涙が溜まっていた。

チ「こんな純粋で美しい少女を殺すなんて無理だって、心からそう思った。そしたら人間に対する復讐心とかが消えたんだ」

このヒトは仲間を殺されて家族も殺されて…なんて哀れで可哀想なんだろう

そう思うと、急にチョロ松さんが愛しく見えた

チ「もう僕には君しか居ないんだよ…そして君にも僕しか居ない」

『…チョロ松、さん』

チ「だからさ、永遠に一緒に暮らそう？」

唯一の神父様も居なくなってしまった今、私には生きる意味も理由も無い

『…はい』

また意識が遠のいていく

「しあわせになろうね」

　【 END1 メリーバッドエンド】