二十七本目『悪友だからこそ』その１１ ページ1
「…いい加減認めなきゃいけないのは、兄弟の方なんじゃないのかな。」
…だが、それは現れた一人の刀剣男士の声により、一瞬にして戻された。
カツ、カツ、と靴を鳴らしながら自分の本体を片手に私達に近づく山姥切君の兄弟…
またの名を堀川国広君に、山姥切君は思わず呆然としてしまった。
山姥切「兄、弟……」
堀川「今の今までずっと何もしないまま、ただ主さんの言う事を聞いて、ありもしない希望を抱き続けてさ…
それで、最期の力を振り絞った薬研さんとそこにいる審神者さんに助けられて、今更目が覚めたのかわからないけど、急に彼女の味方をして…
…もう今更正義面したって、遅いんだよ。」
『主さんが戻ってこない事ぐらい僕達だってわかってるよ』と嘲笑気味に弱々しく笑う堀川君。
堀川「…だからこそ、だよ。
もう、終わらせようよ。これが主さんの最後の命令だと思って、さ…
僕達ならこんな女の子くらい、普通に殺せるでしょ…？」
山姥切「…や、めろ、」
堀川「…兄弟も安定さんも居なくなっちゃったし、いつの間にか、兼さんとかも、居なくなっちゃった。
ねぇ、わかってよ兄弟…僕には…もう、脇差として、誰かを助けて、護る事なんて、もう、
護れるモノなんて、もう…
何も…残ってないんだよ…」
山姥切「、違う、違う…ッ！」
――そう涙を流しながらも促す堀川君に、頭を抱えてうずくまる山姥切君。
彼の言葉は山姥切君にとっての、呪縛の様になっていた。
するとそれを見てチャンスだと思ったのか、いつの間にか中傷を負っていた五虎退君を抑えつけて此方を観察していた今剣君は何か考え事をしていた。
今剣「…えーっと、"ちえく、めーと"？あ、ちがう。
"チェックメイト"、ですね。サニワ！」
小狐丸「堀川殿、この娘は押さえつけていますので今のうちに始末を」
『そうすれば山姥切殿も諦めるでしょう』と付け足す小狐丸さんに、堀川君は私の方に向き直る。
――その表情は不気味に笑っていて、酷く憎悪に満ちていた。
きっと私と八岐さんを重ねているのだろうな、なんて思いながら。
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勇者の人(プロフ) - 伯方の塩さん» 一応伏線的なあれではありましたね…もう少しで完結致しますのでお楽しみに！ (2022年3月27日 22時) (
レス) id: 9d2babae06 (このIDを非表示/違反報告)
伯方の塩 - おかしいと思ってたんだ…捌のイラストが不穏な感じだって気づいてたのにッッ！！ (2022年3月27日 20時) (レス) id: 4c969d5113 (このIDを非表示/違反報告)
伯方の塩 - うああああああああああぁぁ、！！！！、！！！！！、審神者ちゃんがッッ！！嘘だあああ！初期槍様！！早くッッ！！はやぐがえっでぎでぇぇ！！！、！ (2022年3月27日 20時) (レス) @page29 id: 4c969d5113 (このIDを非表示/違反報告)
勇者の人(プロフ) - 名無しの某さん» いえいえこちらこそ閲覧ありがとうございます、次週もお楽しみにッ！！！（クソデカボイス返し） (2022年3月27日 0時) (レス) id: 9d2babae06 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの某 - うばぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!審神者ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!! 死んだら許さねぇぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!!(おま誰) 今週もありがとうございます、作者さん!!!!(大包平並みのクソデカボイス) (2022年3月26日 23時) (レス) @page29 id: 137cca8dd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：勇者の人 | 作成日時：2022年3月12日 6時
