その７ ページ8
日本号『大体、ここには今朝燭台切が採ってきた野菜が残っているんだぞ。どうせならそれも使っちまおうぜ』
長谷部『あまりゴテゴテしていると食べれないだろう。そもそも主は食欲があまりないと言っていたんだ』
日本号『だったら細かく刻んで酢や卵とでも一緒にぶちこんじまえば胃もスッキリする味になるし、普通に食べやすくなるだろ。
それにあれくらいの年頃の食事は粥なんかより栄養価が高い雑炊の方がいいに決まってる。』
長谷部『ぐっ、確かにそれは一理あるが…
…わかった。ここは主の健康の為にも折れようじゃないか』
蜻蛉切『では雑炊で決まりですか』
――そんな会話を聞いていると、私は思わず号ちゃんの知識量に感心してしまった。
意外と料理とかできるんだな、あの人…
そう思っていたのは、私だけではなかったようで。
御手杵『日本号、お前結構詳しいのな』
日本号『こういうのは二日酔いの時によく食ってるからな…いつの間にか試行錯誤してる内に極めてたって感じだ』
蜻蛉切『そう言われてみれば、確かに厠で全部吐いた後寝起きのまま厨に立っているのはよく見かけるな。』
長谷部『何故学習しないんだ貴様は……』
「ふふっ…」
そうだ、よく次郎さんと飲んだ翌朝は厠に籠もってるっけ。
そんないつもの情景を思い浮かべて密かに笑いながらも、私はいつの間にか伽羅さんにジト目で見られていたのに気づいて再度睡眠を取ることに集中しようと目を閉じた。
…そして、再び辺りに静寂が訪れる。
(――では、長谷部殿が雑炊をお作りになると？)
(ああ、間違ってる箇所があったら指摘してほしい……)
聞こえるのは、お雑炊を作っている男士達の心地よい声と道具を取り出す様な音のみ。これはよく寝れそうだ。
そして私がゆっくりと息を整え始め、ウトウトとしていたその頃、だったかな……
『――それでは、聞いてください。
天下三名槍＋αで、"ゾウスイサンバ"』
「ゲホゲホッゲホッ！！」
大倶利伽羅「…おい、大丈夫か」
…異様過ぎるパワーワードが、厨から聞こえてきたのは。
そんなあまりにも予想外な単語に噎せてしまうと、伽羅さんは戸惑いがちに背中を叩いてくれる。ごめんね、もう大丈夫だから。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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勇者の人(プロフ) - 羽月さん» ありがとうございます😇🙏そこまで笑って頂けるなんて本当に嬉しいです！ (2022年9月20日 9時) (
レス) id: 9d2babae06 (このIDを非表示/違反報告)
羽月(プロフ) - 笑いすぎて喉乾いたから飲み物飲もうとしてもどーしても見ながら飲んじゃうから飲み物が喉を通ろうとしないんですとっても面白いです（ (2022年9月17日 23時) (レス) @page35 id: cd8f900caf (このIDを非表示/違反報告)
勇者の人(プロフ) - 安奈さん» それは作者としては嬉しいお言葉です。どうかお大事に（笑） (2021年12月11日 23時) (レス) @page27 id: 0ba614db75 (このIDを非表示/違反報告)
安奈(プロフ) - これ読んで笑い過ぎたのか腹筋が崩壊しました。 (2021年12月11日 20時) (レス) @page36 id: 684d6cbe53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：勇者の人 | 作成日時：2021年11月27日 6時
