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その4 ページ5

いや、これ以上喉を痛める訳にはいかないな。ただでさえ今声が枯れてガッスガスの状態になってるし…


「そういやうちにのど飴、あったっけ…」


そう言いながら、重たい身体をゆっくり這わせる様に起き上がろうとした、


正にその時。


――刹那、私が寝ていた真隣にグサッと槍が突き刺さる。


まさかの状況に思わずちびりそうになりながらも、私は恐る恐るその槍から上を見上げる。


…するとそこには、笑顔で御手杵君の本体を持った一期さんが立っていた。


一期「…どこに行く気ですかな?」


「…い、いや…あの、の、のの喉痛くて……」


一期「今燭台切殿が特別なお茶を作ってくれていますのでご心配なく。


…休めっつってんだろ。悪化したらどーすんだコノヤロー」


「…ハイ」


…どこのゴリラな姉上ですか、貴方。


ーーー


燭台切「――ハニーレモンジンジャーティー。


その名の通りハチミツ、レモン、生姜を一緒にして淹れた特別なお茶だよ」


『口に合うといいんだけど』、とはにかむ燭台切さんが渡してくれたのは綺麗な黄金色に染まった温かいお茶。


ふー、と静かに湯気を冷ましながらも一口頂くと、意外にも甘さ控えめでまろやかな仕上がりになっている。


程よく甘いハチミツとある程度酸味と辛さを効かせてくれる生姜やレモンの味には、どこか元気にさせてくれるような気がした。


「…燭台切さん特有の、優しい味がするね」


燭台切「よかった、お気に召してくれたようだね!」


「うん…!すごい美味しいよ、ありがとう」


お茶のせいか、少し喉の調子もよくなった気がする。


『早く治るといいね』、なんて優しく話しかけてくれる燭台切さんに、私もまた笑顔を返す。


……これで隣で槍を持ってるお兄さんがいなかったら、完璧なんだけどなぁ。


まああまり長く起き上がってるとロイヤルお兄さんがまたお覚悟してきそうなので、私は残ったお茶を近くの机に置いてもらって再度眠りにつこうとする。

だが、丁度そんなところで長谷部さんが『主!』とスライディング土下座する勢いでやってきた。相変わらず移動速度速いなこの人。


「どうしたの、長谷部さん」


長谷部「昼餉、何がいいですか!?」


『この長谷部が腕によりをかけてなんでも作ってみせましょう!』と意気込んでくれる長谷部さん。そういえばこの人のご飯も美味しいんだよなあ。

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勇者の人(プロフ) - 羽月さん» ありがとうございます😇🙏そこまで笑って頂けるなんて本当に嬉しいです! (2022年9月20日 9時) (レス) id: 9d2babae06 (このIDを非表示/違反報告)
羽月(プロフ) - 笑いすぎて喉乾いたから飲み物飲もうとしてもどーしても見ながら飲んじゃうから飲み物が喉を通ろうとしないんですとっても面白いです( (2022年9月17日 23時) (レス) @page35 id: cd8f900caf (このIDを非表示/違反報告)
勇者の人(プロフ) - 安奈さん» それは作者としては嬉しいお言葉です。どうかお大事に(笑) (2021年12月11日 23時) (レス) @page27 id: 0ba614db75 (このIDを非表示/違反報告)
安奈(プロフ) - これ読んで笑い過ぎたのか腹筋が崩壊しました。 (2021年12月11日 20時) (レス) @page36 id: 684d6cbe53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:勇者の人 | 作成日時:2021年11月27日 6時

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