初期刀？いいえ、初期槍です。《肆》【刀剣乱舞】

十三本目『見た目に惑わされるなかれ』 ページ14

「いっけなーい、和睦和睦〜！」


私A、18歳の現役審神者！


今日も審神者としてのいつもの一日が始まるんだけど、なんだか今日は少し雰囲気が違う感じ？


実は最近大般若長光を鍛刀でゲットできる特別キャンペーンが始まって、アラディブさんに言われてダメ元で色々やっているんだけど中々出てきてくれないの！


まあ背の高い人が苦手な私的にはそっちの方がいいんだけど…

…って、ウソ、本当に出てきちゃったの！？


しかも相手は周りの刀剣男士とはちょっと一味違うみたいで…！？


ただでさえまだ三日月さんや石切丸さんにもロクになれてないのに、どうしよう…！


あ〜んもう、これから私どうなっちゃうの〜！？


ーーー


大般若「お初にお目にかかる。俺は大般若長光、長船派の刀工、長光の代表作さ」


『よろしくな』と大般若さんはニッコリと笑って軽く礼をしてくれる。だが私はもちろんそれどころではない。


「よ、よよよよろしくお、おおおね、ががががが」


石切丸「主さん、主さんしっかりして。まだ挨拶されただけだよ」


燭台切「せっかく問題なく出てきてくれたのに、君がバグってどうするんだい…」


同じ長船派の燭台切さんと今日の近侍である石切丸さんを携え、大般若さんを迎えた私。

いや、もうね、この図が既にダメなのよ。さっきも言ったとおり私はまだ石切丸さんにも慣れてないし、それプラス184cmの大般若さんが目の前にいるとかホントふざけてんですか？


「しょ、燭台切さん、もういいでしょ。積る話もあるだろうし、後は君達だけで……」


燭台切「いや全然よくないからね、『よろしくお願いします』ですらまともに言えてなかったじゃないか」


カクカク、とまるで初代PSのポリゴンの様な動きで出ていこうとする私だが、すぐさま燭台切さんに『ダメ』とガッと裾を掴まれて引き戻される。さすがは太刀界の打撃マスターだ。


燭台切「ごめんね、大般若君。いつもの事なんだ」


大般若「いや、構わんさ。」


『緊張しているんだろう？』と聞いてくる大般若さんに、私はウンウンと頷く。

途中燭台切さんに『素直に答えないの！』と軽く脇腹を突かれて言われたけど、素直にしか言えないからしょうがないじゃない！！第一私ウソつきたくないし！


大般若「まあまあ、親睦は少しずつ深めるものだろう？警戒心を持ってるに越した事はないよ」


『ゆっくりでいいのさ』と微笑む大般若さん。そのお陰で、私も少し落ち着いた。

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• 金　運: ★☆☆☆☆
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