桜田高校、男子バドミントン部 (ページ2)

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正直驚いた。
あんなに可愛いマネージャーが来るとは思っていなかった。
しかもそれが理事長の娘なら尚更、下手な扱いは出来ない。
「くそ…加藤め…」
ぽつりと本音が零れた。
「堀江ー、お前いい度胸だなぁ？」
「ゲッ！加藤！…先生」
「マネージャー、堀江のノック300にしといて。」
加藤はマネージャーが従順なのをいいことに、ノックの数を増やしてきたりする。
教師としてとかそれ以前に、人としてどうかと思う。
まぁ、英語の成績をつけているのは加藤だから、そんなこと口が裂けても言えないわけだが。
ノックが終わって疲れた体を癒すのは、携帯ゲーム。
部室でのんびりとスマホをいじっていると、マネージャーが入ってきた。
「あれ？堀江くん、帰らないの？」
「きゅーけー。」
「えっと、かいとくんだっけ？」
そう、俺の名前は堀江海人。
マネージャーが俺の名前を知ったのは、俺と同じクラスという面があったからだ。
「なんだっけ…？みずき？」
「みつき、ね。」
「あ、そうそう、それだ。」
こんなゆるい会話も、マネージャーとだから出来るわけで。
「かいとくんって私と帰る方向一緒だよね？」
「うん。」
「一緒に帰ろ。」
この会話が永遠に続けばいいと思う、今日この頃。