ミッドナイトブルー

実感したはなし ページ10

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いつも通りのりょうの顔を見て安心して。
言うつもりのなかった言葉まで、出てきてしまって。




『……………あのね、』

り「んー？」

『りょうのこと、好きな人いっぱいいるんだなあって、』

り「へ？(笑)」

『なんか、こう、もっとかわいい人とか、周りにいっぱいいるんだろうな、って、』

り「………あーーっ、もう、」




カメラ越しのりょうが、焦ったような顔して。
少し困った顔をして、こちらを見るから、
やっばり言っちゃいけないことだったかな、
なんて思って、こちらも焦る。




り「A、明日の予定は？」

『………へっ、仕事、だけど、』

り「俺明日、昼過ぎに仕事終わって、次の日は夕方からだから、東京いくわ、」

『はっ、！？、え、りょう？』

り「顔見たら会いたくなったし、さっきのなに？いますぐ、抱きしめたいんだけど、」

『え、ちょっとまって、え、』





目の前で淡々と進む出来事をに、ついていけなくて。
戸惑っていれば、少し怒ったような、顔して。





り「俺は、誰よりもAが好きだけど、だめ？」

『…っ、だめ、じゃない』




そんな真っ直ぐに言葉を言われれば、
恥ずかしくなってしまって、両手で顔を塞ぐ。
カメラになんて、写っていられなくて。




り「あ、こら、ちゃんと自分写して」

『っ、やだ、』

り「……………A、」

『………ん、なに、』

り「Aこそ、芸能人なんて、よく会うんじゃないの？」




名前を呼ばれるまま、カメラに顔を写せば。
Aこそ、なんて言われて。
ラジオ局で働いてるから、なんて。
そりゃ、お会いすることもあるけど、話したりなんてしない。



『……会い、は、するけど、』

り「もしかしたら、狙われてるかもよ、？」

『……へっ、！？ぜったい、ない、』

り「どーだか？(笑)」



そうやって、笑ってるりょうに、手を振って否定して。
そのまま、明日の話に切り替えられて、本当に来てくれるんだ、なんて。









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