グレープフルーツサワー

緊張してんだよ実は ページ10

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企画でお酒をのみました。
いー感じにふわふわしてて、
いー感じに酔っ払ってます。


軽く酔いを覚まそうと思って、
水を持って、ベランダに出る。


外の風を浴びて、ふと横を見れば、
一服してるてつやと目があって。





て「ふ、酔っ払ってんね(笑)」


『酔っ払ってるなあって、思うくらい酔っ払ってる』


て「泥酔はしてないよって？(笑)」


『意識はあるよ』





そのまま、てつやと同じように、柵にもたれかかって。
タバコの煙がこっちに来ないようにしてくれるのは、優しいなあなんて、思ったりして。





『てつやー？』


て「んー、」


『わたしのことすき？』


て「んー？(笑)すきだよ？」


『いつから、？』


て「えー、出会って、しばらくしてから、とか？」


『えー、しらなかった』


て「彼氏おったじゃん、ずっと(笑)」


『でもさあー、』


て「なあーに(笑)」


『これまでの、彼氏と彼氏の間のいない期間とか、何も言ってこなかったじゃん』


て「いない期間が短すぎんだよ、Aは(笑)」


『えー、こんかいはー？』


て「つぎ逃したら終わりだなーって思って」


『え？』


て「気付いたら口から言葉出てた的な、？」


『なにその、漫画みたいなやつ』





漫画みたいなんて言えば、
じゃあ漫画みたいなやつ、なんて言われて、
柵に置いていた手に、てつやの手が触れて、
そのまま指を絡められて。





『てつや？』


て「ん、俺も酔ってるってことにして、」


『ふふ、いーよ、』





そう言って、ぎゅって握れば、
Aって酔っ払ってると、こんな積極的になんの？なんて言われて。






て「こーやって、何人落としてきたの」


『えー、しらない(笑)』


て「ふ、悪魔(笑)」


『うるさいなあ、てつやだって、こーやって、何人とワンナイトしてきたの？』


て「はー？うるさ(笑)」


『ね、酔っ払ってるから、調子のったこといっていー、』


て「なに、」


『てつや、酔っ払ってるって言い訳してキスくらいしてきそうなのにね、』


て「ふっ、何様だよ調子のんな(笑)」


『あっ、いたっ、』




タバコの煙を吐きながら、軽く頭を叩かれて。
2人して前を向いたまま、手だけ繋いで、ふふって軽く笑ってる姿は不思議だなあなんて。




て「いつもの俺だったら、してるかもしんないけど」


『ん？』


て「Aにはこれが限界」


『え？』


て「緊張してんだよ、実は」









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