三角形。２【Ryosuke × Kei】

５０＿Ryosuke ページ5

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涼介『っ………あぁ！』







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投げた紙くずが、

ゴミ箱に入りそびれて無惨に床に転がる。







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あいつがいないと、やる気が起きない。







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涼介『………なんで、だよ……』







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呟いた言葉は、誰に届くわけでもない。







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一番近くにいたはずなのに、いつからか

どれだけ手を伸ばしても届かない存在になっていた。







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”涼介が学校気てくれないと寂しいよ、”







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困ったような笑顔で

そう言ってくれたあいつを、俺は




　



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＿＿＿＿＿オモチャにした。







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親父からの暴力にも、

親戚からの”お前は面倒”という視線にも







もう、うんざりで。







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たまたま溜まってたときに、

たまたまあいつがうちに来て。







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何の罪もないAを、一瞬で汚した一夜だった。







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それでも抵抗しないAに、

どこか優越感を覚えた自分がいて。







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こんなこと重ねたって、何の意味もないのに。







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身体は手に入れられても、あいつの心は手に入らない。







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それならいっそ、俺の手で壊してやろうって。







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