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バクバク。 ページ8
◆翔ｓｉｄｅ◆
「Aちゃん。」
一日の診察が終わって、最後のカルテを事務室に運び終えた彼女が診察の片付けを始めた時、思わず呼び止めた。
心臓がドクドクと音を立てているのが自分でもよく分かる位。
俺の声に振り返ったAちゃんに、連絡先を書いた紙を差し出した。
Aちゃんは差し出された紙切れを見た後、俺の方を見て首を傾げた。
翔「俺の連絡先。」
そう言った途端、自分の顔が赤くなっていくのを感じた。
翔「何かあったら連絡して？」
A「…はい。」
その後の言葉が続かなくてカバンを手にして“お疲れ様”と一言だけ残して診察室を出た。
連絡先を渡した手が微かに震えて、心臓がバクバクと音を立てていた。
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作者名：晴日。 | 作成日時：2012年12月18日 23時
