産科医のSakurai先生。◆６◆【＠rashi】 (ページ15)

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明日・・・。　ページ15

あれからあっという間に時間は過ぎて、明日は学習会。

　

櫻井先生が私の家の最寄り駅まで迎えに来てくれることになっていた。

　

　

一日の診察を終えて片付けに入る前、“櫻井先生、明日よろしくお願いします。”と挨拶した。

　

翔「うん、こちらこそよろしくね。」

　

A「はい、お願いします。」

もう一度お辞儀をして片付けしようと思った時だった。

　

翔「あのさ…学習会の後なんだけど。」

　

A「はい。」

　

翔「良かったら食事でもどうかな、って思ってて。」

　

A「えっ!?」

翔「あっ、いや…無理なら良いんだけど、会場の近くに良さそうなお店を見つけたからどうかな…って思って。」

　

櫻井先生からの急なお誘いにはかなり驚いたけど、せっかくのお誘いをお断りすることは出来なくて、“ぜひお願いします”と答えた。

　

翔「…じゃあ、明日９時に。…お疲れ様。」

　

そう言って櫻井先生は足早に診察室から出て行った。

　

一人残された診察室に、自分の鼓動の音だけが響いているように感じた。