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百四十六話 ページ16

無一郎side

外の空気を吸いたくて、夜の里をただ歩いていた時だった。
Aが甘露寺さんと団子を食べてるところを見つけた僕は、何故だか瞬時に隠れた。

お風呂上がりだったのか、頬が紅潮して、わずかに濡れた髪からは水滴が溜まって今にも落ちそうだ。
そこへ店の定員が追加の団子を持ってくる。

『っ』

振り返ったAを見て心臓が大きく脈を打った。
落ち着かない自分の動悸を沈ませるのに精一杯で、その時の僕は頬を緩ませてニヤニヤとこちらを見ている甘露寺さんに気が付くことが出来なかった。

そしてその翌日、修行に必要な鍵を子供に出せと要求していたところを邪魔した剣士をAが庇った時は本当に驚いた。
昨夜のことを思い出してしまい、柄にもなく取り乱す。
変な顔をしているかもしれないので、すぐに顔を逸らし、男に向き直る。
弱い力でいつまで経っても“俺”の手を離さないから、殴ってやると、Aが彼の名を呼んで駆けつけた。

はぁ?なんでAに名前呼ばれるの?
ムカつく。

それからAは遊郭でそいつと一緒に戦ったと言った。
それってこの間宇髄さんが引退することになったやつだよね。

あの時か…と蝶屋敷に行った時のことを思い出す。

するとAは突然じっと僕を見つめた。

『(な、何?)』

恥ずかしくなって何処か違う方へ視線を逸らす。そうしたら変な気配のする箱が目に入った。

僕がそれを見つけたと分かった瞬間、Aと男が焦る。
男は伸ばした俺の手を払い除けた。ジンジンする。
一応上弦と戦って生き残っただけはある。

俺が手を見つめていると、男に子供をとられた。

不満が顔に表れたのか、Aが笑いを溢した。

貴「ふふ、油断大敵だよ。」

なんなんだ、本当。
あまりにも可愛らしいその笑顔から逃げたくなった。

ん?可愛らしい??

そこでふと疑問に思った。なんでそう感じたんだ?

確かに彼女は顔が整ってる。でもそれだけで僕はこんなに取り乱さない。

と、いうことは______

僕はそんなに鈍くないから、答えは直ぐに見つかった。
なるほど僕にもそんな感情はあったわけだ。
今まで胸に突っかかっていたものの答えがわかり、すっきりしたところで、子供が馬鹿なことを言う。

また段々と苛ついてきた。

___________________

お久しぶりです…

無一郎の口調不安定です。
第一人称が“僕”と“俺”でごっちゃしてます。
“僕”が親しい人に対して、“俺”がその他、気が立っている時です。

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RUNA - 一気読みさせて頂きました!すごく面白いです!続き待ってます! (9月24日 21時) (レス) id: b5ccb32c76 (このIDを非表示/違反報告)
夜空ゆーたお(プロフ) - 続き楽しみにしてます! (5月22日 1時) (レス) @page48 id: d76bc8bfcd (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - ありがとうございます!!(泣) (2021年11月25日 20時) (レス) id: 10525b1d34 (このIDを非表示/違反報告)
鈴鹿 - とっても面白いです。続きを楽しみにしてます。 (2021年10月1日 22時) (レス) @page30 id: 2e973fc2c9 (このIDを非表示/違反報告)
月の舞 - まかろんさん» また撮って更新して載せました。載せ方は6月10日に送られてきたメッセージ通りです。 (2021年7月13日 7時) (レス) id: 4940840d93 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まかろん | 作成日時:2021年4月2日 4時

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