百二十四話 ページ42
貴方side
何処、此処。
私また気絶したのかな…
さっきお母様と会話した真っ白い空間とは違い、今度は真っ暗な空間に居た。
どこからか話し声が聞こえてくる。
そして近づいていけば、それが話し声ではなくて言い争いだと言うこたがわかった。
あれ…?
この声って…
そこでは、絵?が動いているような、不思議な現象が起こっていた。
絵ではない。これは現実で起こっていることだ。
瞬時に理解した。
そう、その画面(?)越しに私が見たのは、口喧嘩をしている、頸だけになった鬼の兄妹の姿だった。
堕「なんで助けてくれなかったの!?」
妓「俺は柱を相手にしてたんだぞ!!
堕「だから何よ!!なんでトドメを刺しとかなかったのよ。頭かち割っとけば良かったのに。」
妓「行こうとしてた!!」
堕「ハァ!?」
妓「耳に飾りをつけたガキが生きてたから先に始末しようと思ったんだ。そもそもお前は何もしていなかったんだから、柱にトドメくらい刺しておけよ!」
堕「じゃあそういうふうに操作すれば良かったじゃないアタシを。
それなのに何もしなかった。油断した!!」
そう言い合って二匹の体は、少しずつ崩れていっていた。
ふと、禰豆子ちゃんに背負ってもらっている炭治郎君の姿が目に写る。
妓「うるせぇんだよ。仮にも上弦だって名乗るんならなぁ、手負の下っ端二人くらい一人で倒せ馬鹿!!」
ハァ、ハァと乱れる息をお互い整える。
その間の、一瞬の沈黙が物凄く嫌なものに私は感じた。
そう、特に言い争いをしている時なんかは…
堕「…アンタみたいに、」
嗚呼、やめて。
世界にったった一人のお兄さんなんだから。
どうか。
お願いだから。
それだけは。
堕「アンタみたいに醜い奴がアタシの兄妹なわけないわ!!」
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作者名:まかろん | 作成日時:2021年1月7日 6時