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百十一話 ページ28

妓「下っぱが何人来たところで幸せな未来なんて待ってねぇからなあ。

全員死ぬのにそうやって瞳をきらきらさすなよなぁあ。」


炭治郎君の手が震えているのが見える。


そっか、

妓夫太郎とは初対面なんだ。


炭治郎君の震える手を上から包み込む。

『勝つよ。』

宇「嗚呼。勝つぜ。俺たち鬼殺隊は。」

炭「Aさん、宇髄さん…」



堕「勝てないわよ!頼みの綱の柱が一人毒にやられてちゃあね!!」

炭「!?」

すぐさまそれを否定する堕姫ちゃん。

炭治郎君は驚いて振り返る。

余計なこと言わないで欲しい…

それにまだ私がいる。

絶対に誰も死なせないから!!



宇「余裕で勝てるわボケ雑魚がァ!!毒回ってるくらい足枷トントンなんだよ。

人間様を舐めんじゃねぇ!!」

改めて決意した時、元気いっぱいに言い切った宇髄さん。

台無しじゃねぇか。

足枷トントンって…


でもその次の瞬間


宇「こいつらは三人共優秀な俺の“継子”だ。逃げねぇ根性がある。

それにこのチビは俺の妹分でもあるしな!!

手足が千切れても喰らい付くぜ!!」

『えぇ!?』


い、妹分って…

まだ続ける宇髄氏


宇「そしてテメェの倒し方は既に俺たちが看破した。

同時に頸を斬ることだ。二人同時にな。 そうだろ!!

そうじゃなきゃそれぞれに能力を分散させて弱い妹を取り込なねぇ理由がねぇ!!

ハーーーーッハ!!チョロいぜお前ら!!」



『っ…!』


一瞬。

一瞬だけ、宇髄さんと煉獄さんの姿が重なった。


伊「グワハハハ!!なるほどな、簡単だぜ。俺たちが勝ったのも当然だな!!」

そう伊之助君が言った時、妓夫太郎はニタリと笑った。

妓「その“簡単なこと”ができねぇで鬼狩りたちは死んでいったからなあ。

柱もなあ、俺が十五で妹が七(・・・・・・・・)喰ってるからなあ。」

堕「そうよ。夜が明けるまで生きてた奴はいないわ。長い夜はいつもアタシたちを味方するから。

どいつもこいつも死になさいよ!!」

そう言い炭治郎君を攻撃しようとした。

『(させないよ。)』

帯を切り刻む。

すると雷が天井を突き破る。

炭「善逸!!」

伊「蚯蚓女は俺と寝ぼけ丸に任せろ!!お前らはその蟷螂を倒せ!!わかったな!!」

炭「気をつけろ!!」

伊「おうよ!!」

ブンッと刀を振りながら走り去っていった伊之助君。


『宇髄さん、やっぱり私は向こうに行ったほうが…』

宇「オイお前、楽な方に行きたいのはわかるけどよ___」

『違います。』

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作者名:まかろん | 作成日時:2021年1月7日 6時

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