1.アース&シュンヤ ページ1
『やめろ!ラック!!』
金髪の青年の声が闇の中で高らかに響く。
『はははは、俺様が止めるわけねぇだろ、このアホが』
ラックと呼ばれた青年は闇の中、うっすらと見える2つの人影に休まず攻撃を与える。
その攻撃法は闇を操り、2人をいとも簡単に闇の中に引き釣り込み、闇の力で縛り上げるといういたって単純なものだったのだが、くたくたの彼らにとってのダメージはすごく大きかった。
『…お前の好き勝手にはさせないぞ、ラック…』
闇に縛り上げられたはずの一人が冷たく、さっきの攻撃がなかったような氷のような声でいった。
手からは眩い炎がきらめいている。
ラ『なっ…!!』
次の瞬間、その炎のために闇は一瞬にして晴れる。
そして3人の姿が鮮明に浮かび上がった。
ラックと呼ばれていた青年は、髪も服装も黒一色。しかし目だけが燃えるように赤い。
しかしそれがアクセントとなって彼の美しさをきわだてているのだ。
眉目秀麗という言葉がぴったりと合う男だ。
一方、先程ラックに怒鳴りかかっていた金髪の青年はこれまた眉目秀麗という言葉がぴったりの男だった。しかしこの青年はラックとは違い、なんだか元気少年のようなイメージだ。
そして氷のような冷たい声の持ち主は、髪はラックよりも明るく、金髪男より暗い色をしていて、なんと目の色は黄色である。この青年も眉目秀麗という言葉がぴったり合う男だ。
ラ『くっ…アース、シュンヤ覚えていやがれっ!!あの姫君を頂くのは、お前らじゃない、この俺だっ!!』
アースと呼ばれた金髪の青年は、ラックに向かって怒鳴った
ア『だれが渡すかぼけぃー!!!頭ひやせバカヤロー!!』
シュ『せいぜいほざいてろ、能無しが…!!』
ラ『なんだと、お前ら!!これでもくらえっ!!』
ア『なっ!!それはっ!!』
シュ『……ヤバイな』
雷が突如、空の上から落ちてきた。
………どっかぁぁぁぁぁんっっっ!!!!!
爆発音が響き、3人の間に亀裂がはしる。ラックという男は闇と雷を操ることができるのか。
ア『うわあぁぁぁ』
シュ『……おいおい』
2人は砕けた穴の奥にどんどん、どんどん落ちていってしまった。
だれもいなくなり、静かになった大地で
ラック『ははは!これで俺様の天下だ!!!ははははーー……』
ラックの高らかな笑い声がいつまでも、いつまでも響き渡った。
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作者名:スピワン☆ | 作成日時:2014年2月12日 16時