【刀剣乱舞】双子審神者と刀剣男士【参】 (ページ9)

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第6話宴の前ページ9

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…別に歓迎会の事は8振りに明かしても構わない。
しかし、大和はどうしてもサプライズという形で歓迎会をしたかった。

理由は単純。
その方が面白いからだ。

「…お前らの兄弟は、お前らのために現在、歓迎会の準備中だ」

だが、大和は8振りからの期待の眼差しにあっさりと負けた。
こういう純粋な押しに大和は弱いのだ。

「ちゃーんと案内が終わったら会えるから安心しろ！ほら、さっさと道場に行くぞ」

「どんな兄弟、刀剣がいるんだろう？」とそれぞれの心を踊らせる8振りの背を押すように、大和は近くの道場に向かって歩いた。

＊

大和が案内をしている頃大広間や厨では、歓迎会の飾り付けと料理が終盤に差し掛かっていた。

輪飾りや花紙で作られた花が飾られ、並べられた机の上には美味しそうな料理がこれでもかと並べられていた。
新たな刀剣男士が座る机の真ん中には、新鮮な魚が盛り付けられた豪華な舟盛りが置いてある。

「…そろそろお兄ちゃん達を呼びに行った方が良さそうですね」
「主。私で良ければ呼んできましょうか？」

偶然近くを通りかかった一期が撫子にそう言った。

「弟達が早く毛利と会いたいというので…」
「ふふっ、いち兄も大変ですね」

「申し訳ありませんが…」と何故か謝る一期に、撫子は微笑んだ。
頭を撫でようとしたが、圧倒的に身長が足りないのを察知し、やめた。

「そういう事なら僕も行っていいかい？」

料理を全て作り、料理も運び終えた燭台切がそう言った。

「僕と同じ刀派の刀剣男士が3振りもいるって聞いてね。是非一目会ってみたくて。駄目…かな？一期さん」
「私は構いませんよ。お気持ちお察しします」

「ではいち兄とみっちゃん。お願いしても宜しいでしょうか？」

「はっ、お任せ下さい」
「オッケー。任せてよ」

そう言い、一期と燭台切は大和達を呼ぶべく廊下へと姿を消した。