【刀剣乱舞】双子審神者と刀剣男士【参】 (ページ19)

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第7話季節探しの終わりページ19

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━━━そして、数時間後。
すっかり冬を満喫した秋田と鶴丸は本丸内に入り、暖かな飲み物を飲んで休憩していた。
本丸の大広間では、先程終わった雪合戦の結果発表がされており、優勝チームには日曜日の夕餉のメニューを好きに決められる権利が与えられていた。

大和から「夕餉のメニューを好きに決められる券」と大袈裟に書かれたボードを受け取り、「やったぞみんなー」と少し恥ずかしげに言う御手杵を見ながら、鶴丸と秋田はホットココアを啜った。

「そう言えば、鶴丸さんの白の衣装って雪の色みたいですよね！」
「ははっ、今更だが、確かにそうだな！」

ふと鶴丸のフードを見た秋田がそう言った。
それを聞いた鶴丸は可笑しそうに笑う。

「…秋田、今回の季節探しはどうだったか？」
「とっても楽しかったです！景色は去年と全く変わらないはずなのに、全然違って…！鶴丸さんはどうでした？」
「俺も楽しかったぜ。特に山伏達の完成した雪だるまを見た時は驚きだった！あんなに大きな物がつくれるのか！ってな」
「地面に着きそうなぐらいの氷柱(つらら)も凄かったです！」
「ああ！あれも確かに驚きだったな！」

「なになに～？何の話～？」

興奮と共に大きくなる秋田と鶴丸の声に、いつの間にか向かい側にいた鯰尾が言った。
極めの修行に出た鯰尾は焼ける前の記憶を取り戻し、口調が砕けている。

「季節探しだ、兄弟。今日やると言っていた」
「あ、そうか！ねえねえ秋田、俺にも聞かせてくれよ～！」

「お、何だ何だぁ？」

騒ぎが大きくなるにつれ、秋田と鶴丸がいた机の周りには刀剣男士達が集まる。
雪合戦が昼を超えてなお続く激戦だった上、夕餉の時間も近くので尚更だろう。
そして、一定数の刀剣男士が集まったところに、大和が大広間にいる全員に向けて叫んだ。

「お前らー！大阪城出陣組が帰ってきたから夕餉の支度しろー！」

大和がそういうや否や、小烏丸を先頭にした出陣組が大広間へと入ってくる。

「そういえば、小烏丸に今日の話をするって約束をしてたな」
「はい！━━━小烏丸さん！いち兄！おかえりなさい！今日は話したいことが沢山あるんですよ！」

鶴丸に言われ、秋田は小烏丸と一期に嬉しそうに駆け寄る。

━━━その日の夕餉は、いつも以上に賑やかであった。

＊

「あ、さっき玄関に置いてあった雪うさぎ…もしかしてお兄ちゃんのですか？」
「……」
(大和は不器用なのを知られるのが恥ずかしい)